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2026年4月13日 (月)

全日本民医連総会に提出した意見  総会も終わったのでアップ

全日本民医連第47回総会も終わり、方針も確定したので、総会前に僕が提出した意見もようやくここにアップできる。議事の実際の詳細はまだ末端には届かないし、どれだけ反映されたかわからないが、手応えは感じている。

47回総会方針案に対する意見              
山口民医連 野田浩夫

1:《はじめに》で示された情勢への危機感が、「今、民医連綱領とともに、日本国憲法と国際基準の人権を学び深めることが非常に重要です」で結ばれることについて

 国政レベルでの見識や方針を持つべき全国団体としてこのことは極めて重要です。振り返ると2010年綱領改定で日本国憲法と完全に合流したあと、1947年生まれの日本国憲法より発展した新しい国際的な人権規範に追いつくために学んできたこの15年でした。「ケアの倫理」との合流もその一部です。
 しかし、その課題を15年も追求したあとの現時点において、これが今後も全国の医療・介護の最前線の現場の最重要な共通課題なのだと言われると、そうではない、この重大な岐路にあたって、現場サイドの新しい実践課題の提起が求められているのだという気がします。特に、トランプの「法の支配」の否定、「力による支配」への転換を日本でも現実化しようという右派勢力が伸張している最新情勢においてはその思いは深くなります。

 気候危機、格差・貧困の深まり、戦争への傾斜が大情勢であるなら、今後の第一の課題はそれと闘う陣地の構築であるとすべきです。実際には人口減少・少子高齢化・地域衰退に見舞われている、民医連の各事業所が立地する各地域での新たな「自治」の確立なのです。ボトム・アップ型の自治の有力な担い手としての民医連像を創造していくことが必要です。そこからこの危険な情勢を覆していく展望を持つことができます。
 それは以前からFEC自給圏、地域循環経済、ミュニシパリズム、地域主権などの名称でさまざまに主張されてきたことの統一した目標化です。「はじめに」の結びで示される大局的な方針はこういうものであってほしいと思います。

 同時に自治を真剣に考えるなら、民医連事業所自体に自治が貫かれているかどうかも点検課題に挙がります。これは「民医連の中の非営利・協同」という問題について「いのちとくらし」研究所で現在なされている探求の内容でもあります。またその始まりが事業所運営における「心理的安全性」(誰でもリスク無しに方針・運営について発言できる)であることも強調して良いでしょう。
民医連に限らず、本来自治的であった組織が自治を奪われるとどんな腐敗が起こるかは東大医学部事件などでも明らかです。山口大学でも、学費値上げに反対する学生によるビラまきが禁止されるという事態が起こっています。
これを変革して、地域に存在する各種組織が自治を取り戻し、その力で自治体を変え、それが国に及ぶというという展望が今総会で語られることは時期尚早ではないと思います。

 総じて今回の方針案では、以前の総会方針で強調されていた地方自治、とりわけ住民自治の確立を民医連自身の課題として追求するという姿勢が消えているように思えます。
 最も深刻な医師・看護師・介護従事者確保問題においても、それを住民自治の課題にしない限り前進はありえないと考えます。

 さらに自治体の動向把握、自治体との交渉・連携の司令塔になる法人の部局(例えば地域福祉戦略部などの名称を持つ)の重要性を方針化してほしいと要望します。

2:第3章 第7節 (2)ジェンダー平等の項目に追加の提案

 ここに、女性の経済的困窮とジェンダー不平等を解消するための売春防止法改定の必要性を書き加えることを提案します。構造的に女性が性搾取され続ける現状を変えるためには「性を売る側を被害者とみなして処罰せず、性を買う側(買春者)や斡旋業者などを処罰する」という北欧型の制度創設が必要です。
 民医連の現場でもこの問題に直面することは少なくありませんし、何よりジェンダー平等・女性差別撤廃のためには、現時点で最優先だと考えるからです。

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