同窓会報を読む
最近届いた山口大学医学部の同窓会である「霜仁会」の会報を見ると、関連病院長協議会の総会が開かれたとある。会員は57病院、全部が山口県内にあるわけではないが、山口県全体の病院総数の137の1/3くらいに相当する。ほぼ上位1/3が集まっていると考えて良い。
僕が勤務する宇部協立病院は、圧倒的に山口大学卒の医師が多いが、だれも大学病院医局に属したこともなく、医師派遣も受けていないので1982年の創立以降、関連病院に位置づけられたことはない。この20年来、臨床研修制度での協力の度合いは深まっているが、その位置づけは変わりそうにない。
かっては、そういう独立派でいることに矜持を持っていたのだが、いまのような著しい医師不足と地域医療の荒廃に襲われると、連携の必要性を痛感させられる。
しかし、おそらく大学病院関連病院会議などのような既存の機構に入り込むのは無理である。
そこで浮上してくるのが、自由度の高い地域医療連携推進法人の活用ということになる。知恵はここに向けて絞らなくてはならない。
しかし、それにしても「この病院でなければ」という特徴を持っての参加でなければ連携への壁は高い。
その特徴は、たとえばスペインのモンドラゴンという労働者協同組合のように際立っていなければならないと僕は思う。
というわけで本題に入るのだが、我々の「独立派の矜持」はどこに由来しているのだろう。
結局、それは「目と構え」というか「2本柱」というか、住民との協力に根ざす人権志向と、職員間の平等に根ざすチーム医療の質の高さである。
それを鍛えていけば、自ら編みだす地域医療連携推進法人の中心になり得る。
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