重田園江『シン・アナキズム』
今日、重田園江『シン・アナキズム』が届いて読み始めたが、すでに去年の今日こんなことを書いていたのだった。
2024.8.31 マルクス主義と現代アナーキズムの接近。
「グレーバーによれば、基盤的コミュニズムは「商業さえも含むあらゆるやりとりのうちで、ほぼ常に機能している」(同 153ページ)。「あらゆる社会システムは、資本主義のような経済システムでさえ、現に存在するコミュニズムの基盤のうえに築かれているのだ」(同 143ページ)。基盤的コミュニズムは、市場経済や資本主義を含むあらゆる社会システムの基盤に存在すると彼はいいます。 このようなコミュニズムの位置づけは、マルクスの史的唯物論とは異なります。マルクスは原始共産主義、古代奴隷制、中世封建制、資本主義、そして共産主義というように、社会システムが歴史的に発展すると捉えました。これに対してグレーバーは、コミュニズムがこれらすべての社会システムの基盤に存在すると考えます。 資本主義や市場経済を肯定する人は、古代に文明が誕生して以来、人類は貨幣を生み出し、商品交換をおこなってきたとして、市場経済の普遍性を主張します。そして、過去に共産主義社会をめざした試みは、計画経済を遂行するために市場経済を廃止しようとしたところに困難があったと判定します。 ところがグレーバーによれば、普遍的なのは市場経済ではなくて、逆にコミュニズムのほうです。コミュニズムが基底にあってこそ、商品の取引も可能になるのだという論理です。この理解からすると、資本主義社会とは、コミュニズムを基盤にもちながらも、この原理のおよぶ範囲を最小限にした社会であるとも捉えられます。 私はマルクスの史的唯物論を支持していますが、コミュニズムがあらゆる社会の基盤にあるという主張については同感です。」
—『ここにある社会主義: 今日から始めるコミュニズム入門』松井暁著
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