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2025年6月24日 (火)

2025.6.25 県連理事会挨拶 

梅雨らしい雨の日が続いていますが、会議参加ご苦労さまです。 

6月13日 イスラエルが突然イランを攻撃し始め、21日にはアメリカが参戦し大規模な空爆を行ない、イランに無条件降伏を迫りました。その後、無条件降伏に等しい停戦にイランが応じて、一応は決着がついたようですが、2022年からのウクライナ、ガザ、イランと続く不条理な侵略戦争拡大に、私自身は立っている足場が失われたような浮動感を覚えます。 

この経過で注目すべきは、イスラエルはもとよりアメリカがもはや国連憲章の条文でこの戦争行為を正当化すらしようとしていないことです。

アメリカは2003年のイラク戦争までは、集団的自衛権によるものだと建前上は言っていましたが、いまは国際法などは存在しないかのように振る舞っています。

これは、第一次、第二次の世界大戦が残した教訓が世の中から消えてしまったことを意味します。その教訓が国連憲章や日本国憲法、国際人権規約などであったわけですが、それを背景に世界の警察官として振る舞っていたアメリカの世界支配、つまりある程度自由で寛容さもあった「覇権」はここで完全に終わったと思えます。 

残っているのは大きな国を中心にした勢力圏の群雄割拠です。勢力圏同士は牽制しあい、勢力圏内部はむき出しの暴力が横行する無法な世界が私達の前に広がっていることを、私達はよく認識しておかなければならないと思います。 

なぜ人類のパールとも言うべき国連憲章をはじめとする国際規範が消えてしまうような世界になるのかということは考えてみないといけません。

戦争の体験者が死に絶え、記憶が薄れたというのが第一でしょうが、もう一つ気候危機による大災害時代の進行の中で、今の富裕層、支配層がその力を永続化させ、生き残ろうとしているということも挙げられると思います。

そこでは資本や貨幣の力でなく暴力が支配の道具です。

そんなことは、人道主義的な規範があればできることではないので、規範から破壊されるのです。

というわけで、今日は三浦房紀山大名誉教授をお迎えして、災害について考えてみたいと思います。大災害時代を、規範を掲げて乗り越える、あるいは、新しい規範を災害対策の中で作り上げるという気概を養いたいと思います。熱心なご参加をお願いして、私の挨拶とします。

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