「各人はその能力に応じて働き、各人はその必要に応じて受け取る」
「各人はその能力に応じて働き、各人はその必要に応じて受け取る」というフレーズは多く誤解されている。
前半は能力の多様性に立脚する平等を強調したものである。
後半は、必要についての理性的制御を求めている。つまり、自然と社会的生産力の間の亀裂を防ぐ理性の発達によって自らの必要を取捨選択できるということである。
この理性を獲得することが必然から自由への飛躍なのだ。
*これはエンゲルスの、自然法則を知ることによる「必然の国から自由の国への人間の飛躍」論に似ている。よく知られるマルクスの「労働から解放される自由の国」論のほうが、後にマルクス
自身から否定される古いマルクスなのではないか。
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