「健康日本21」(2013-2022)最終報告の矛盾ー今後大きな健康悪化が日本を襲う
2ヶ月前の正月の影響か、今日の予約外来は、いつもより予約数少なく、非営利・協同総合研究所「いのちとくらし」会報用の2600字のエッセイを書くのに使った。
その中で、日本版「ヘルス・プロモーション」である「健康日本21」の厚労省最終報告(2022年)が健康寿命の若干の延伸を成果の第一に挙げたことについて触れてみた。
とくに、「健康寿命」の提唱者であった東北大の辻一郎さんが、それは健康日本21の成果というより、ずっと前の生活や医療の変化、例えば水洗トイレの普及によってピロリ菌感染が減少して胃がん罹患・死亡が減るなどの、過去の遺産のせいで、むしろこの間の様々な政府施策にもかかわらず、生活習慣指標は不変・悪化が目立ったことに「驚きを隠せず」、将来の大規模な日本人の健康悪化に「危機感を持つべきだ」、さらにこの間の社会経済状況が生活習慣悪化に関連あるはずだと述べたことについては、大切な指摘なので強調しておいた。
もとの論文は以下に。
https://www.niph.go.jp/journal/data/71-5/202271050002.pdf
しかし、この程度のものを書くのにも随分疲れてしまうようになった。
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