豪雨の日
土曜日の午後、積み上げられたレセプトの注記をコツコツやっていると、大雨で交通網分断されて、遠くからくる当直医が間に合わないとのことで、しばらく当直代行することになった。今日は晴れるはずだったのだが、再び激しく降り出している。
その間に従弟から久しぶりの電話。
「今日は叔父さんの3回忌だよね」と言う。叔父さんとはつまり僕の父である。
昨夜来の大雨ですっかり忘れていた。2年前の今日の早朝、主治医として看取った。
子どもと2人で葬儀を挙げたが、それがずいぶん遠いことに思われる。父は一代限りの神道の宮司だったが、墓は浄土真宗の一族の墓に入ることになっている。しかし、まだ親戚集まっての納骨の予定も立てられないでいる。
従弟は、積雪の多い西中国山地の生育環境のなかで、僕とは違ってスキーに熱中し、その指導員資格も得たが、それが昂じて、ごく最近に長野の安曇野に引っ越したとのことである。
僕のことを思い出すと、早くに亡くなった僕と同い年だった彼の兄のことも思い出すと言ったあと「もう会うこともないだろうが元気で」と付け加えた。確かに互いの葬儀では会うことはないだろうが、えらく早い挨拶である。
今月、別の従弟が何も知らせない闘病の末になくなったことを自然と思い出す。
| 固定リンク
コメント