民主主義はそのまま共産主義
誰でもケアされ、ケアを与えるものであることで平等だということに民主主義(demos 細民のcracy支配)の基礎というか目標をおくとすれば、その原則は「能力に応じてケアを与え(生産し)、必要に応じてケアを受ける(消費する)」ということになる。それはケアの持つ特質によってそれ以外はないからである。
政治はその原則を実現するためにある。
こうしてケアに注目すれば政治に対する眼差しは一変する。現存の政治は支配そのものであり、ケアとは無縁あるいは敵対物だ。
また、この原則に役立つという条件でのみ不平等は容認される。
例えば、ケアを多く与えているものは休暇や収入が多いとか、ケアに関わる学習環境を優先的に保障されるとか。
ケアに対する責任に能力による不平等を認めることが、権利の平等になる。
こうして民主主義はそのまま共産主義だ。
歴史的に「共産主義」と言えない国では「ケアの倫理」と言い換える。
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