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2022年10月22日 (土)

その可能性の中に、人種・民族主義的差別主義者であることとか、奴隷制を支持することとかは断固排除されている






木下ちがやさんが言っていることに倣えば、民医連の歴史も単純な国内情勢論と組織内部の要因のみで論じることなく、世界的な社会・思想状況との関連で論じるべきなのだろう。

そう思えば「その人らしく生きることを支援する」という私達の方針も、アマルティア・センのいう平等で幅広い可能性(ケイパビリティ)からの選択の自由という主張に響きあうものだろう。

その可能性の中に、人種・民族主義的差別主義者であることとか、奴隷制を支持することとかは最初から断固排除されているのは当然である。それはセン以前にロールズによって早くから確立されていることである。

つまり、「介護者が外国人だから」という理由で介護者を拒否する被介護者の「その人らしさ」は最初から受容されない。
しかしそのような差別主義者であることをもって介護自体が提供されないこともありえない。ケアされて生きることは基本的な人権だからである。ケアされて生きること、あるいはケアして生きることにロールズが十分に考えを巡らせておらず、補足する必要があることはエヴァ・フェダー・キティが言っているとおりだ。その中身を作り上げるのは僕たちの課題だろう。















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