2021年7月31日 (土)
2021年7月26日 (月)
社会が科学的であるためには
新型コロナは既存の経済格差の傷口から世界中に広がった。その結果がインドの死者500万人である。貧しい人や国ほどコロナ被害が深刻だ。
だからと言って経済格差の是正が、コロナ・ウイルス研究やワクチン製造、治療薬開発に優先するわけではない。
というより、ワクチンなどの分配に経済格差が影響しないようにすることが差し迫って必要なのである。
ここで判断を誤った過去の有名な例に、南アフリカのムベキ大統領(1999年当選)がある。彼はイギリスで教育を受けたエリートで、ネルソン・マンデラの腹心でもある反アパルトヘイトの闘士だった。
彼はエイズの原因がHIVウイルスだという説を、治療薬で儲ける製薬会社と南北格差を温存しようとする米国の陰謀だと断じた。高価な薬での治療より社会改善でエイズに立ち向かおうとした。
これが水俣病ウイルス説に対する態度であったとすれば妥当なものだったろう。
しかし、その結果、南アフリカではエイズが蔓延するに任された。インドのコロナ位の被害が生じたのである。
政治や社会が科学的であることは実は難しい。SDHの重視に偏り過ぎると反ワクチン派になることもあるのだろう。
そうならない複眼的視点はどうすれば得られるのか、あまり面白くもないこの本をゆっくり読んでいる。なお、156ページに「抗ワクチン剤」とあるのは抗ウイルス剤の間違いだろう。こういう初歩的な間違いをされると読む気が失せることを付言しておく。
2021年7月22日 (木)
「しんぶん赤旗」元駐フランス大使の飯村豊さんの記事とインドの本当の感染死者数
2021年7月20日 (火)
まさかマルクスの解釈は自分だけができるとか
2021年7月19日 (月)
ジョアン・トロント「ケアするのは誰か?」
2021年7月12日 (月)
非暴力不服従運動の成功率は53%。全人口の3.5%が参加したときは不敗に近い。
気候危機を契機として資本主義を廃止し脱成長コミュニズムに進もうというとき、全人口の3.5%の行動する人々が必要だとすれば、そういう人々はどこから生まれて来るのか
職員の平等
東京と名古屋でのホームレス支援で有名な精神科医の森川すいめいさん(48歳)という人がいる。彼がフィンランド発の「オープン・ダイアローグ」という職員も患者も平等に対話を続けて治すという治療法を現地で学んでいく過程を描いた新書版の本を読んだ。実際には相当難しそうだと思いながら、一か所強く印象に残ったことがある。フィンランドの病院では、病院職員が平等なメンバーになっていくため、お互いを深く知り合う3年かけてのプログラムがあるというのだ
振り返ると、職員間の平等感を育てる手立てについてはほとんど何も考えてこなかった。問題が起これば管理会議で解決し、ついで職責者会議へと結論を「降ろして」行くだけで一般職員の平等な話し合いが無視されていることをむしろずっと問題に思っている。
しかし、最近「民医連新聞」に月一回折り込まれる「人権カフェ」を少人数で読み合わせをしている或る職場の報告では、「子どもの人権」というテーマの号では、近所に家の外に出されて泣き続ける子どもがいるのを気にしているという発言や、5歳の女の子が「お父さんにいじめられる」と打ち明けたのに何もできなかった記憶などが次々と語られたということだった。
こうした会話が月一回でも定期的に続けられれば、職員がお互い同士を知り合うプログラムにもなるし、職員の平等にも役立つだろう。
なお、子どもの人権のテーマについては平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」KADOKAWA (漫画)をお勧めする。「赤旗」7月7日に紹介されていた。少し話がそれるが死者とともに生きていくというテーマは7月1日に父を看取った私には身近だった。
2021年7月 8日 (木)
ソルジェニーツイン「チューリヒのレーニン」
2021年7月 7日 (水)
「3.5%ルール」:少数派が世界を変える方法

2021年7月 6日 (火)
今日の出来事
近くの特養から急性増悪の治療を引き受けた高齢の患者さんに、それとは別件で吸引細胞診をする必要があって遠くにいるご家族に承諾を得る電話をすると、そういうことは専門家同士で話をしてほしいと指定されて携帯番号を示された縁者の方が、超有名な免疫学者だった。
緊張しながら、ごく簡単な手技の説明をするとあっさり承諾されて、こちらから電話すべきだったのにとお詫びされた。
短く忌引きを終えて出勤した初日の出来事。
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