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2021年5月13日 (木)

SDH重視は結局は改良主義に帰着する


突然、これまでのSDHに関する自分の説明がなぜ何度試みてもわかりにくかったかという理由に気付く。

社会経済格差が、様々な媒介要因SDHを経由して健康格差という結果を生んでいくという結論をまず提示して、それから、健康格差の実態の説明を始めていた。

それでは結論があらかじめわかっていることを聞かされることになり面白いわけがない。

まず社会経済格差に比例する健康格差の実例を示して、「社会格差の下位概念としての各SDH」に比例して健康格差が生まれるという実例に至り、最後に「原因ー媒介要因ー現象」という模式図を示すという順でないといけなかった。

よく考えるとマーモットさんの本もそういう構成をとっていた。

 

今頃になって、こんなことにようやく気付くなんて。

 

しかし、社会経済格差の下位概念としてのSDHという考え方には、「最初から原因に挑むより、こつこつと目の前の小さなSDHの改善から始めるべきだ」という改良主義が潜んでいる。現実的な政策立案には役立つが、社会経済格差の原因となっている資本主義への批判がそこには欠けている。社会主義者と呼ばれたくないマーモットさんの臆病さがそこにはある。

 

「どこから始めてもいいSDGs」Photo_20210513113101 Sdh にも似たような臆病さがある。

 

いったん構造が分かり、かつ破綻が差し迫っている今、改良主義で間に合わないのは当然だ。 原因も媒介要因も一気に解決するという革命的な姿勢が必要だ。

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