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2019年9月27日 (金)

2019/9/28 2019/9/28 医療生協理事会挨拶                   

9月8日の台風15号による千葉県の被害状況は1991年の台風19号による山口県の被害を思い出させるものでしたが、温暖化に伴って強力な台風被害がこれからますます多発することが予想されます。人口減少地域での災害防止のあり方は困難を極める課題だと思いますが、災害に強いことも私達のまちづくりの一部としてしっかり考えて行きたいと思います。
 
さて9月20日と9月26日と短い期間に2回も地鎮祭をしました。20日は協立歯科の地鎮祭でしたが、やってきた若い宮司さんが、「少子高齢社会で衰退する地域にこうして医療施設が新たにできることは本当に嬉しい。自分も子どもの頃『自家中毒』で度々協立病院にお世話になった。特に日曜日、ほかの病院がどこも診てくれないとき協立病院があることが本当に心強かった」と話されたのは、そのまま地元の声の代表のように思われて、改めて私どもの存在意義を感じさせてくれた気がしました。
 
26日には山陽小野田のディサービス「たんぽぽ」の地鎮祭でしたが、これには施設長候補の理学療法士も参加してくれていました。リハビリのセラピストを施設長にするのは初めてのことですので、赴任する前しっかり地元に溶け込む機会を作ったり、民医連の多職種連携を全国水準できちんと研修できるよう保障しないといけないなぁと感じた次第です。
 
こうして地鎮祭が終わりますと、建設が地元にも見えるようになり、対話の機会が格段に増えると思います。ちょうど「生協強化月間」も始まりますので、組合員、職員挙げて地域との交流に励んでいきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 
事業からちょっと目を離して、県内の状況に触れておきますと、雑誌「世界」10月号で前田哲男さんという軍事評論家の書いたものが気になりました。この8月に米ソ、米ロ間で結ばれていた中距離弾道ミサイル禁止条約をトランプ米大統領が一方的に破棄したことによって、萩・阿武のイージス・アショアの持つ意味が格段に深刻になったということです。もっぱらグアムの米軍基地防衛のための迎撃ミサイル基地と説明されてきましたが、そうではなくて、ロシア・中国を睨んだ中距離ミサイルの最前線基地の役割が前面に出てきました。ここで建設を許してしまえば、アメリカの核弾頭付きの中距離ミサイルが萩・阿武に運び込まれ、かつ外国からの攻撃の第一目標になることは確実です。とんでもないことなので全県民あげての反対運動が本当に切実なものになっていると思います。
 
また、まちづくりに関しては同じく雑誌「世界」9月号の金子 勝さんの文章が示唆に富んでいました。アベノミクスの経済破壊に抵抗して日本国民の生活を守っていくには、新しい産業として食料・エネルギー・医療介護福祉(まとめて『ケア』と呼びたいと思います)の生活圏域ごとのネットワークを作ることが不可欠だというものであります。これは内橋克人さんのFEC自給圏と同じ発想ですね。金子さんとしては、そのなかでもまず医療福祉介護の地域ネットワークをこれまでにない発想で、なによりICT(通信情報技術)を駆使して産業化することを提案しています。これはまちづくりの実際について今後に大いに参考になると思いました。
 
ただその構想をぶっ壊すかのように、ほやほやのニュースですが一昨日9月26日に厚生労働省は再編すべき公立・公的病院を全国にわたって実名で公表しました。
 
*【山口】岩国市立錦中央、岩国市立美和、光市立大和総合、周南市立新南陽市民、地域医療支援病院オープンシステム徳山医師会、光市立光総合、美祢市立美東、美祢市立、小野田赤十字、下関市立豊田中央、岩国市医療センター医師会、厚生連小郡第一総合、国立病院機構山口宇部医療センター、山陽小野田市民
 
宇部小野田圏域に限れば 美祢市立美東、美祢市立、小野田赤十字、国立病院機構山口宇部医療センター、山陽小野田市民病院が再編つまり病床削減対象となります。
 
残るのは山口大学、山口労災、(準公的病院としての)宇部興産中央だけとなりそうです。三次である大学を除けば圏域西部は山口労災、圏域東部は宇部興産中央のみという構図です。
 
この400床クラスのそれぞれが救急部ERを持てば一見合理的ですが、市民にとっては不便というだけでなく、必要な入院が拒否されるという生命の危機を伴う事態になります。人口減をさらに加速させるものとして、この乱暴な提案を市民の力で跳ね返していく必要があろうかと思います。とはいってもまだ発表されたばかりですので、注意深く情報収集に努めたいと考えているところです。
 
さて、最後に、そういう状況の中で、健文会でも有償ボランティアの組織が立ち上がるなどしています。そこで介護にもっと目を向けていただけるために、漫画「ヘルプマン」の抜粋を準備しました。週刊朝日に連載されているものです。ヘルパー2級の制度がまだ残っていると思われている方はありませんか。もしそうであればぜひ目を通してください。資格があろうがあるまいが、ヘルパーの仕事は「利用者の生きる力を掻き立てること」という条りに私としては胸を打たれました。
 
以上でご挨拶を終わって、今回の議長を指名いたします。

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2019年9月24日 (火)

雑誌「世界」9月号 金子 勝『新・賃上げ論』

70880273_2400254876723919_39695823947211 9月21日名古屋で会った次男に言われて、そのユニークさに気づいた。
 
すべての地域でFEC(食糧・エネルギー・ケア)自給を目指した「地域分散型ネットワーク」の創造が、アベノミクス下での産業衰退と環境問題での逆行を打破し、雇用・投資・需要、生存可能な環境を創出する。
つまり経済と環境を救済するのは、すべての地域で新しいまちづくりを進めることそのものなのである。
FEC自給圏は、できたらいいね、というものではなく、それをしないと社会が維持不能になる必須のものだという自覚が重要だろう。
 
そのためには、まずは医療・介護・福祉の地域分散型ネットワークのためのプラットホーム構築が突破点になる。ここに私たちの役割がある。
 
幸手の中野先生が頑張っているところだが、医療だけの「とねっと」ではまだ足りない。医療・介護・福祉を統合した地域のICTネットワークに思い切って踏み出すことが必要だ。
 
こう整理すると、これまでのまちづくりの表面を撫でるようなレベルから、モデルを伴う実体論レベルに一歩進んだ気がする。

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2019年9月20日 (金)

地鎮祭

今朝は雨の中で、リニューアルする協立歯科のための地鎮祭を行なった。僕も鎌を持たされて、エイ、エイ、エイと草を刈るフリをさせられた。実は何度もしているので得意な所作なのである。
 
不思議なもので、ただの決まりごとに過ぎなくても地鎮祭はさぁやるぞという積極的な気持ちをもたらしてくれる。
 
若い神主さんが来て「少子高齢化の中で、新たに医療施設ができるのは地域にとって本当に貴重だ。実は自分も幼少の頃『自家中毒』で宇部協立病院には何度も助けられた。どこも引き受けてくれない日曜などは本当に助かった」とあいさつしてくれたのは、地鎮祭が彼のアルバイト仕事ではあったとしても、ふとこの地域での自分たちの立場を自覚させてくれるもので、好感が持てた。

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手負いの傷が治らないまま巣を出て行く獣のように

今朝未明はイアフォンで音量を大きくしていつものプレイリストの音楽を聴きながら眠ってしまった。
睡眠の質は極めて悪くなって耳も少し痛かったが、夢の中ではいくつかの曲が驚くほど表情豊かで、重要な意味を持って聞こえた。
今抱えている問題の解答がそこにあるようだった。
 
目が覚めて心当たりの曲を聞き直しても当然のことながらそんなわけはなかった。いつもの聴き慣れた曲だ。
なんか大事なものがするりと逃げていった感じだけが残ってベッドから抜け出した。
 
手負いの傷が治らないまま巣を出て行く獣のように自分を感じながら。

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2019年9月16日 (月)

民医連でなくなっていく日々

今日の午前はイージス・アショアについて雑誌「世界」10月号の前田哲男さんの目からウロコが落ちる論説を読み、午後はSDHを市民に普及する意味のこれまで気づかなかった視点を文章にしてみた。
 
平和と健康についてこのように無意味ではない日々が続いているが、自分の足元に目を落とすと後継者の展望もなく、日々の運営においても地方の小さな民医連が窒息しそうな状況を全く打開できないでいる。日々、民医連ではなくなって行く姿を拱手傍観していると言っても良いだろう。こういう時、投げ出すのは簡単だが、投げ出さないでじっと黙って土台を維持することに意義があるのだろう。投げ出すのは死ぬ時だと覚悟して。

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イージス・アショアは米軍の攻撃用中距離ミサイル発射基地になる

雑誌「世界」10月号
前田哲男「トランプ政権の対日政策はどこに進むのか」に注目
 
【イージス・アショアの本当の役割 
INF条約失効による情勢の劇的変化
ハワイやグアム、三沢や岩国の防衛ではなく、限定核戦争における露中攻撃の最前線になる】
 
2019年8月、米ロ間に1987年以来結ばれていたINF (中距離核戦力全廃)条約がトランプにより一方的に破棄された結果、イージス・アショアは名目に掲げた迎撃用の基地ではなく、攻撃用の基地に変わった。
米軍の攻撃用中長距離ミサイル持ち込みの可能性は高い。
そのための司令部は2018年10月に相模原に前もって移駐して来ている。
 
一方ロシア・中国もすでに日本全体を射程に収めたミサイル配備をすでに進めている。
ことあれば、秋田と萩が真っ先に標的となる。
 
核から解放された東アジアを!の運動がどうしても必要となる。東アジアINF条約を結ばせる運動を。70375410_2378731962209544_20409208665265

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山県郡の命名センス

広島県安芸太田町を経由して北広島町に帰っていくと、安芸太田町では「しわいマラソン」の日で、広い同町内のあらゆる道にランナーが苦しそうな顔であふれているのだった。44Km、88km、100Kmのコースがあるので「しわいマラソン」だということらしい。わかるかな。
 
*広島県山県郡辺りのネーミングのならいは、自分の故郷ながら首をかしげるものが多い。
 
この日見たものでも、「HOT館」ー高齢者介護の相談所ー、放ってはおかない、という意図の駄洒落だろう。
 
「ひこばえ」-高齢者施設。施設に入る高齢者を稲刈り後にもう一度伸びてくる稲の茎に例えたもので、ちょっとそれはないだろうという気がする。
 
喫茶・「田舎」-自虐もここまでくればなかなか。

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2019年9月13日 (金)

1991年19号台風を思い出す

今回の15号台風による関東の被害状況は山口県でいうと1991年の19号によく似ている。https://www.weblio.jp/wkpja/content/平成3年台風第19号_平成3年台風第19号の概要
 
あの時は農道沿いに並ぶ電柱が軒並み倒れて停電が続き、僕自身も我が家の屋根を覆うブルーシートを探してジュンテンドーを回ったり(結局、数日して屋根屋さんが来てかけてくれたのだが、それまでは家のなかで雨が降る部屋ができていた)、屋根の修理ができるのを数か月待たなければならなかった。
 
その時の経験が地域ではどう生かされてきただろうか。千葉や伊豆諸島の今後の経過を注視することから改めて考えてみたい。
 
ちょうどいま、今後このような台風被害が頻発するという予想のもとに山口民医連も恒常的な地域災害対策委員会を立ち上げると決めた。考えると災害対策は民医連の原点の一つだ。福祉避難所として病院がどう機能できるのかなども課題になる。停電や一般避難所の整備状況が生死の問題となる在宅酸素療法中の共同組織の方にも委員になってもらおうと考えている。

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2019年9月 4日 (水)

新啓蒙主義=新しい実在論

「diseaseは場に実在し、illnessは場に存在する。場とは僕たちが関わり合わなくてはならないものの総称」

新啓蒙主義=新しい実在論 から言えばこうなる。

旧啓蒙主義は、「diseaseを見よ、illnessにとらわれるな」と言っていた。

「disease は医師の物語、illnessは患者の物語にすぎない」といえばポストモダンの相対主義になる。
そこから半歩帰って来たのである。

常識から言って、僕たちは新啓蒙主義者=新しい実在論者でしかありえないだろう。あまりに常識的な話で面白くないが。

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2019年9月 2日 (月)

新学期の日

「小雨、結構」と思いながら自転車で出かけると、中高生たちにどんどん追い抜かれて、今日が新学期の日だと思い出した。自殺や登校拒否の特異日だと思うと見えない生徒を想像して心が少し翳る。
 
1955年の新学期はどうだったんだろう。「ちょうど10年前のこのころ戦争が終わりました。その時はまだ生まれていなかった児童のほうが多くなりました。時は早く経ちます」などと校長が言っていたのだろうか。僕はまだ3歳だから知らない話だが。
 
覚えているのは1960年の元旦式(当時はそういうものがあって1月1日に全員が講堂に集められていた)。小学校3年だったが、校長が「0が付く年にはいいことが起こらないと言いますが」と愚にもつかない挨拶をしていた。
 
いや、それとも1950.6の朝鮮戦争勃発のことでも思い出していたのだろうか。だとすれば彼なりに時代認識だったのだろうが。

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2019年9月 1日 (日)

武谷三段階論と医療福祉活動

医療福祉活動のミクロ、メゾ、マクロの区別を、いまは全く流行しない武谷三男「三段階論」に置き換えて考えてみる.
(「武谷三段階論」をまったく知らない人のためにーたとえば嶋 喜一郎という人のブログ
https://blog.goo.ne.jp/k…/e/4e666845ba690e594fb65113ee688692)
 
ミクロは現象、つまり日々の診察室でぶつかる出来事、個々の患者やクライアントの具体的支援である。
 
マクロは本質、つまり社会運動の戦略立案と実行のこと。
 
ではメゾとは?ミクロとマクロをつなぐ実体はなにかということである。つまり「まちづくり戦略企画室」社会福祉士やケアマネを集めて、今は離れている診察室と地域の双方の情報を総合して運動方針にまとめていく実際の機構である。この実体論なしには実は何もできない。
 
ノーベル賞をもらった日本の物理学も武谷の見通しに従った実体論だった。69301807_2352955878120486_58651266112123 69546139_2352956044787136_70564531679191

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