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2019年4月28日 (日)

内科学会総会 名古屋

71899c557a2244358a56671ae28dcabd 64854bfe35284eb9861a86df7ab346a3 名古屋のポートメッセという町外れの大きな建物を会場にして開かれた内科学会総会に1日だけ参加。
前日はチサンインナゴヤという奇妙な設計の古いホテルに泊まってそれはそれで面白かったが、学会は静かに教育講演を聞き続けるだけにした。どれも割と面白かったが、一番の収穫は、多くの人が帰った最後の講演にあった。これを聞かずに帰った人は本当に損をしたと思うが、誰も聞いてくれない閉会挨拶をした学会長の意図的な意地悪だったのかもしれない。
 
認知症患者の脳に特異的に認められるアミロイドβは感染性プリオンでなんらかのの形式でヒトーヒト感染しているのではないか。
 
さすがに認知症研究では世界のトップランナーである演者はきわめて抑制的で、そんなことは一言も言わなかったのだが。

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2019年4月27日 (土)

2019.4.27 医療生協理事会挨拶

2019.4.27 理事会挨拶                 
 
大型連休突入初日の会議となりましたが、皆様ご苦労様です。
 
4月23日火曜日に宇部市が「宇部SDGs推進センター」を開設し、開設記念のセミナーがあったので、職員7人と参加してきました。参加者50人程度の規模だったので相当目立ったと思います。その新聞記事は資料1です。最前席の真ん中で主催者側に囲まれているのが私です。
新聞記事にもあるように、内閣府の意図に沿った宇部市の企画であったので、それほど期待もせず出かけたのですが、予測に反して充実したものでした。
とくに記念講演をされた益田文和さん(資料2)はオープンハウス社長という肩書になっていますが、大学の先生もしながらまちづくりにも携わっている人で、自分の会社を最近東京から楠木町に移したという面白い人でした。SDGsの解説も批判に富んだものでした。
とくにSDGsのSは「持続可能な」という意味ですが、それはいまある社会の今のままの姿や大企業の利潤を持続可能なものとするというのとは真反対で、それをこそ変えて、人類の生存と幸福を維持可能なものにするのだということを何度も念をおして話されていたのが印象的でした
 
SDGsを推進する国連内部の力関係や、SDGsに賛成すると言いながら、SDGsを個別目標に分解して矮小化する日本政府やマスメディアの姿勢を問題にされていました。特に資料3に挙げた、子どもたちが学校に行くよりも気候変動対策のほうが切実だと声を上げ始めたことなど日本ではほとんど報道されないとも強調していました。
 
医療生協でSDGsをしっかり体系的に学ぼうとするのであれば、この人の話をどこかでじっくり聞きたいと思います。
そのほか金子小児科のされている子ども食堂のしっかりした経験報告も聞いたのですが、
質疑応答では協立病院の看護師の森山さんが、仕事をしながら社会福祉士の資格を新たに取得した経験に触れながら、社会が格差社会を通り越して深刻な階級社会になっている中でどうSDGsで地域がまとまっていけるのかという疑問を語ったりもしたので、宇部市の意図を超えて考えている医療生協もアピールできたと思います。
 
SDGsについてこうして冒頭にお話しするのは、SDGsが「人口減・大都市集中・格差激甚・環境破壊」という、もはや人間らしい生存の維持不可能なところに向かっている現在の日本を変えて、「人口減の緩和・地方分散・公平・健康」な日本を作るうえでの一つの旗印になるのではないかと思うからです。
果たして、そういうものにしていけるのか、内閣府の狙う新たなビジネスチャンスに貶めてしまうのかは、地方の私たちや、都市部の貧困層の人達の運動にかかっているのだと思います。
 
それに関連して、私は今年度の事業活動方針の柱の案を作成中で、あとでまたご論議もいただこうと思うのですが、スローガンをどうするかということで悩んでいます。
それを考える中で最も参考になった文章を資料4に付けました。開業医団体が出している「月刊 保団連」2019年4月号は 「階級化する社会と働くひとびと」という特集を組んでいます。そのなかで、北九州でホームレス支援をしている牧師の奥田知志さんは、現代の問題を大づかみに貧困・病気と孤立の二つととらえて、これまで自分たちの運動は、貧困・病気の「問題解決型支援」に終始していたが、そこには大きな欠陥が残っているということを指摘しています。資料4
ホームレス・貧困・病気というその時の問題を集中的に支援しても、問題自体が最終的に解決されるということはない。健康の支援ではこれはすぐわかることで、病気になる人は次々病気になります。一つ病気を解決してそれで終わりということはありません。それだけではなく、ホームレスの人にアパートと生活保護を用意しても、そのアパートでなすすべなく孤立して自殺した人が奥田さんの支援していた人の中にもいることを私も知っています。
一時の問題解決でなく人生にわたってつながって孤立させないことがいちばん大切だというのが奥田さんの結論です。彼はそれを「問題解決型の支援」から「伴走型の支援」への転換だと呼んでいます。日本の孤立率はアメリカの5倍、OECD諸国中第2位なのですから、その転換は急がれます。
 
これまで「助けてといえる病院・診療所・事業所になろう」と、これも奥田さんに源がある言葉に触発されて言ってきたのですが、どうもそれだけでは足りない。それだけだと「問題解決」でおわりそうだ、伴走型にするにはもう一つスローガンが必要だと思いながらぶつかったのが、コミュニティデザイナーの山崎 亮さんの言葉です。
 
「週刊医学界新聞」という医学系出版社の宣伝紙があって、そこに「ケアするまちのデザイン」という本を書いた山崎亮さんのインタビューを載せているのですが、そのなかに、山崎さんがした仕事のなかに「健康な人も集える病院」というのがあったという話がありました。資料5
そうだ、伴走型支援が職員だけでできるはずもない、病院に多くの健康な人に集まってもらってその人たちと一緒に伴走型支援を作らなくてはいけないのだから、これはいいスローガンになるとひらめきました。
さらに、このインタビューの中で、病院や診療所と協力して運動する住民はそれがただ正義だというだけでは続かない、なにより楽しい、かっこいい、オシャレと感じてもらうことが重要という言葉もあって、「健康な人も集まってくる」は今の事業所にはぜひ必要な挑戦的視点だとも思えました。
 
そこで事業活動のスローガンとして
「助けてといえる事業所になろう」
「健康な人も集える事業所になろう」
というのを考えてみました。
そして、この二つを備えている事業所というのは、住民にとってのもう一つの我が家、ホームではないかと思い、医学会が提唱しながら普及されない「メディカル・ホーム」のあるべき姿だとも言いきってみようと思った次第です。
 
あまり、挨拶らしくない私の長い話になりましたが、以上で開会のご挨拶といたします。
 

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2019年4月22日 (月)

政治学もコミュニティデザインも同じ方向を示している

木下ちがやのいう「上からの分断に対抗する下からの統合」(僕の言い換え含む)は

中野智紀・山崎 亮のいう「人をまるごと包むケア」=「ケアするまち」
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2019年4月21日 (日)

木下ちがや『「社会を変えよう」と言われたら』

木下ちがや 『「社会を変えよう」と言われたら」大月書店2019年4月https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784272211210
 
いま私たちが立っているのは、上からの国民「分断」か、下からの国民「統合」かという世界史的な岐路だ、というのがこの本のメッセージである。
それはまち育てをライフワークにしようと思っている僕にもピッタリくる情勢分析だ。
 
立川相互病院で夜間事務当直のバイトを長くしながら、苦しい研究生活を続けている、渡辺 治先生門下の気鋭 木下ちがや氏の新鮮な現代政治論。
民医連あげて応援すべき政治学者だ。61884964c1a2432dbf60268ad96f9622

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2019年4月20日 (土)

北広島町の訪問診療

土曜の午前外来をしていると、待合室のTVから「広島県北広島町の訪問診療 です」という声が聞こえて来た。

家だけを残して、もはやつながりも無くなったが故郷は故郷なので気になってTVの前に行った。

あの過疎の村に在宅医療があるのをなんとなく不思議な気持ちで眺めた。

...

僕がこの場にいてもおかしくはなかった。旧芸北町に限って言えば、僕が戦後最初の医学部進学者だったのだから57244725_2123184731097603_37174286013945 58378185_2123185561097520_42333390035432

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山崎 亮 鼎談集

中野智紀・小泉圭司・山崎 亮鼎談の中から

ネットワークというのは、つまり取っても取っても減ることのない、自分で大きくなるクラウドなのか57485133_2123126574436752_35493742019136 58381509_2123126564436753_61144244144958

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2019年4月15日 (月)

刑事フォイル「差別の構図」

Beigunn 6 ドラマ「刑事フォイル」第21話「差別の構図」:2019年4月13日NHKBS第40回放送では、駐留米軍基地での殺人事件で、米軍基地内で発見された英国人女性死体を米軍が勝手に移動させたことを語気鋭く追及するフォイルの姿が描かれていた。それは米軍基地の地位に関わる法律違反だとフォイルが主張すると米軍は反論できず、最後は米軍将校が犯人だということも突き止められる。
この「差別の構図」は、第2次大戦中に駐留米軍の黒人兵との間に子供をなし、戦後NYに渡って結婚しようとする英国人女性が、白人米国将校に残酷に殺される話で、海外米軍基地をめぐって日本と類似の状態がイギリスにもあったことをわからせてくれる良い作品だった。

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2019年4月11日 (木)

「縮充」は造語か?

「縮充」をコミュニティ・デザイナー山崎 亮さんの「造語」と或る文章で書いたら、ご本人が造語ではなく「縮充ウール」からの転用だと述べているとの編集からのご指摘。
http://www.jamp.gr.jp/academia/pdf/123/123_03.pdf

唸りながら訂正した。Photo_2

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2019年4月 5日 (金)

省察的実践の広がり

今日のしんぶん「赤旗」

プライマリ・ケア学会でも頻繁に使われる省察的実践家が、いろんな領域でも広がっているという話。

起源はドナルド・ショーンという人なのか。

今日は溜まった書類処理といつになく多いレセプト作成に追われているが、面倒な雑事と思わず、リフレクションの機会と捉えた方がいいようだ。

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本質とはなにか

おそらくはそれぞれが独立した理論や方法論である省察的実践、患者中心の医療、家族志向性アプローチ、地域に基盤を置く参加型研究CBPRと、家庭医療学との関係をみると、
どんな理論や方法論と、どんなふうに(関節)接合していくかということの中に、ある組織やグループの本質があるということなのだろう。
一般的に、他者との接合という現象のなかにしか組織の本質はあらわれないのではないのかとも考える。

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2019年4月 4日 (木)

70の手習い

 

70の手習い

 
ようやく家庭医療の基本構造が分かった気がする。
 
①マックウィニーの「患者中心の医療」、
 
②「家族の木」に代表される家族志向の医療、正しくは文脈志向の医療、
 
③イズラエルのいう「コミュニティに基礎を置いた参加型研究」CBPR
 
考えてみれば、このような同心円構造をとるしかない事は容易に分かる。

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父の誕生日

 

今日は父の90歳の誕生日だった。なぜか電話をひっきりなしによこす。ただし何が言いたいかははさっぱりわからない。
仕事中に家族の電話に出ている職員を見かけることもない。それにならって僕も電話にいちいち応じないことにしている
 
とはいえ気になるので、夕方の経営協議会の激論を抜けてサ高住に向かう。激論の震源地は僕だったが。
 
「90歳だね」と言うと「なりたくてなったんじゃない、向こうが勝手に90にしたんだ」と答える。今日はえらくとんがっている。
 
頻繁な電話の原因は、妹からの誕生日祝いの品が宅急便で届いたところ、その受け取りのサインのために施設玄関に呼び出されたことと、カルロス・ゴーン再逮捕とが微妙に結びついた恐怖心だった。

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2019年4月 2日 (火)

僕に続いて「折々のことば」が「ケアするまち」に注目

僕より1日遅れて、朝日新聞が「週刊医学界新聞」3月25日の山崎 亮インタビューに注目。

「折々の言葉」に医学書院の販売促進紙の記事が採用されるのも異例だが、正しさと面白さが合体しないと住民活動はないという当然の経験則を堂々と述べているのが面白かったのだろう。56702244_2096236117125798_81730598736347

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ケアするまち

「週刊医学界新聞」医学書院 3月25日号

この見出しは中野智紀先生にオリジナリティがあるなぁ。まぁ、当人たちは対談しているのでOKなのだろう。

「病院を拠点にしたまちづくり」と僕はいっているが、山崎さんは「健康な人も集える病院」と呼んでいる。

55853785_2094951780587565_50179999319027 こちらの方がイメージが湧く。

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2019年4月 1日 (月)

乃木公園の桜

Nasori2 二人とも文学研究者で同じ公立大学の准教授同士という姪夫婦の結婚式を終えて帰途に。
式場だった東京の乃木神社の桜を横目に見て。ところでこの神社の結婚式は拝殿での舞楽「納曾利」があるのが特徴らしい。
55793488_2093811974034879_57436628487273 面が何かの動物めいて面白く思えた。

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