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2016年3月 7日 (月)

「或るマーモット伝」

今日は宇部協立病院の全職員ミーティングで「或るマーモット伝」を語った。

マーモットさんの略歴

• ロンドン大学教授

• 「ホワイトホール・スタディ」の中心者

• ブレア政権「健康不平等に対する独立調査委員会」メンバー

• WHO「健康の社会的決定要因委員会」委員長

• 2010 イギリス医師会会長(President of theBritish Medical Association)

• 2015世界医師会長に

 

そこまでは表向きのこと

• 祖父母は東ヨーロッパのユダヤ人     無一文で妻と長男・次男とともにロンドンに移住した。次男がマーモットさんの父。

• その後 5人の男の子が生まれた。

• 祖父は7人目の男の子が生まれる前に死亡。

• 祖母の葬式に7人の息子が勢ぞろいした

• 息子達の身長は、6人目まで見事に若い方が高かった

• 7人目は少し低くなっていた。祖父がなくなった後の困難が影響した。

 

オーストラリア時代のマーモットさん

• 学歴も無く貧しい両親は、マーモットさんが4歳の時、ロンドンからオーストラリアに移住し、マーモットさんの教育に全力を尽くした。

• シドニー大学医学部に進学したが、1年間のBSc期間に英文学の講義を聞き、社会学、政治学専攻の学生と友人になった。

「突然、私は大学というものを発見した」

「その時、医学生から大学生になった」

• シドニーの病院で初期研修中、週に100時間働きながら文学科1年生を修了。呼吸器科専門のコースに。

・・・だから英文が凝っている。仮定法過去形多用・・・

• 病院付近のギリシャ、イタリア移民コロニ―の病気の多さに気づいて「病気にかかるとき、生活と労働がどう作用しているかに関心を持った」

• UCバークレー校のLeonald Symeという社会学者から疫学者に転じた人の門下になった。その後、疫学の中心であるロンドンの公衆衛生・熱帯医学センタ―に移った.。

新著「 The Health Gap」(健康格差)では以下のようなエピソードが語られている。

• シドニー大学医学部の学生の頃に近くの教育病院の精神科外来でみた光景から始まっている。

• 悲惨を絵にしたような、貧しく家庭内暴力に打ちひしがれた女性患者に  「じゃ青い錠剤を止めて、この赤い錠剤をのみなさい」  と言って帰してしまう精神科医。

• 「えっ、それだけ」 という表情を浮かべた医学生に、精神科医は「これ以外になにが出来るんだい」と言う。 • 病気が生まれる環境が変わらないままで患者をそこに帰していいのかという疑問が彼を突き動かして、精神科への興味を捨てさせた。

「この本はあの荒涼とした精神科外来から始まった私の長い旅の結論である」

http://sydney.edu.au/alumni/sam/november2010/michael-marmot.shtml

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