元旦のしんぶん「赤旗」
元旦のしんぶん「赤旗」には中野晃一さんと志位和夫さんの対談が載っている。
面白かったのはシールズと一緒に仕事をした中野さんが、シールズがつねに伝える技術を重視しているしかたに唖然とする思いだったということを語っているところ。
自分たちは声明の案文は練りに練っても、記者会見の仕方などはおざなりにしてきた。
そこで、
「大学の教員と共産党は似ていて、同じようにうっとうしく思われている。常に正しい答えを知っていて説教しているようなところ」
「正しいことを言っていれば必ず伝わるだろうというのはおごりだ、自分たちの声なんて聞いてくれるのだろうかというところから出発しなくてはならない」と中野さんは言って
「伝えたい相手に対する敬意、リスペクトがわれわれには欠けていた」
と結論する。
(話の順番は勝手に変えました)
こういう謙虚さの必要性こそ年の初めに確認しておくべきことだろう。
ただ逆に、伝える技術を身に着ける余裕などなくて、分かりにくくても精一杯の表現をしている人に、そんな稚拙な表現はわれわれへのレスペクトがないからだなんていってしまわないようにも気をつけなくてはと思う。
それから、雑誌「世界」にその鼎談も載っていた高田健、小田川義和、福山真劫3人を中心とする「総がかり行動実行委員会」の成立の意義が、運動の「敷布団」ができたこととしているのも面白かった。
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