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2016年1月12日 (火)

空気頭

炎症が及んでいる耳管がチェックバルブ式に閉塞しているのだろう。

くしゃみをするたび、鼻をかむたびに空気がどんどん中耳に入っていくようで、ついには頭全体が空気で充たされているような感じがしてきた。頭の骨を叩けばやけに音が響くのも、自分の身に起こったものであればうっとおしい。

そういう日の夕方、最終便の飛行機から見ると宇部のランドマークにもなっている海の傍に建つ老人病院から吐血の人を頼まれる。

一般外来の隙を見て緊急内視鏡を17時から始める。

久々にみる、胃体部小彎に沿って帯状に広がる『塹壕(トレンチ)潰瘍』。 その名前を思い出すのに一呼吸いるのは最近の僕ならではある。もうクイズ番組に出るのは無理だ、いやこれまでだって出た事はないのだが。

潰瘍はそれほど深くないし露出血管もない。輸血も必要ないだろう。 BPSDも激しい人のようなので、帰院していただくと決めたあと、急に高熱と喘鳴。吐血に伴う嚥下性肺炎がかなり高度であることが判明する。患者さんは急におとなしくなっている。

いったん取り消した入院指示を再度出し、もう一度主治医を引き受ける気になるのは心理的抵抗があるものだ。

ますます、空気頭感が強くなる。

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