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2015年12月20日 (日)

気候変動による災害 と 地域

民医連の来年の総会方針には気候変動による大災害への対策を入れるべきだと考えている。

産業革命以前に比べてすでに地球の気温は0.8度上がっているし、どういう対策をとってもしばらくは気象災害が大型化することはさけられないだろうし、それは多くの住民の生命と健康に直結する問題だからである。

ただし、具体的にはどんなことをするのかと聞かれると、自治体の災害防止担当部署と懇談する、自治体のハザードマップを普及するという程度のなんとも貧困な発想しか浮かばなかった。

だが、今朝改めて考えてみると災害から再生してくる力は地域住民の中からしか生まれてこない。 気候変動による災害対策とは地域の再生する力の強化、言い換えれば地域のレジリエンス強化でしかない。

そして地域の再生力というくくりでは、すでに地域をおおっている新自由主義による生活破壊からの再生と共通する話なのである。 新自由主義がすでに地域にとって目に見えない災害なのである。

そこにあるのは急性か慢性かという違いでしかない。 慢性の病気をもった人が急性疾患にもかかるといっていいかもしれない。

こうして気候変動災害対策と、住民中心の地域包括ケアづくりは結局一つのことなのだ。 私たちにとってはそのなかに民医連はじめ医療・介護機関がどう主体的に組み込まれていくかという問題である。

急にこんなことを大威張りでこに書きつけてしまうのも、昨日幸手を訪問したことが影響している。

実は幸手の中野智紀先生も、コミュニティに入っていくとき災害問題を糸口にしたと言っている。

また地域包括ケアの幸手モデルの発想も東日本大震災被災地支援の中で得たとのことである。

そこには二つの内容がある。

一つは埼玉県杉戸町が全国最初に実施した富岡町原発避難者への健康診断の、ほとんど正常者がいなかったという衝撃。主観的な健康度を問うような問診だけではみんな「大丈夫」と答えていたのにである。 語ることができなくなるほどまでに住民は追い込まれるということから出発しなければならないということである。それは住民がまったく無力化して専門家が地域に出て行って支援することが不可欠な場面が存在するということでもある。

もう一つは中野先生自身が現地の復興支援で現地の優れたリーダーから学んだこと。これが住民の地域を回復させる力、その物語のもつ力ということだろう。 東日本大震災のなかでの地域の再起と再生の苦闘を振返ることが、そのまま、私たちの気候変動災害対策と地域包括ケア対策のモデルになるのだろう。

実は幸手モデルがそのようなものだったのである。

これに参考になる論文は以下の雑誌の中に。 http://qsh.jp/zasshi_vol10_1.pdf

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