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2015年10月25日 (日)

雑誌フェーズ・スリー11月号 安倍は号令を偏愛する

安倍首相は自分が号令してことが進むという外形を好むようだ、あるいは、そういう形式を好むということを利用されているのだろう。

医療経営雑誌フェイズ・スリー11月号を読み始めると、すぐに幾つかの言及にぶつかる。

⚪️2014年1月に世界の金持ちが集まるダボス会議で「日本にもメイヨークリニックのようなホールディングカンパニー型の大規模医療法人ができてしかるべきだから制度を改めるよう指示した」と安倍が発言して、2015年9月28日成立の改正医療法で「地域連携推進医療法人」が制度化されて、2年以内には施行されることとなったのである。

もちろん安倍が発想したのではなく、2013年の社会保障制度改革国民会議で「非営利ホールディングカンパニー型法人」として提唱されたものである。

⚪️2015年9月の自民党総裁選で再選された安倍首相は、「介護離職ゼロ」を掲げ、その具体策として特養の大規模整備を打ち出した。

もちろん、これは2017年の消費税引き上げの口実とするためで、特養や介護制度の拡充が実現される可能性はゼロに近い。

ただ、ハコモノへの公共投資の一環としての特養建設拡大につながる可能性はある。

⚪️その他にも、2012年からの5ヶ年計画のはずだった認知症対策のオレンジプランが、安倍首相の認知症対策を新自由主義的国家戦略にするという発言で、途中で新オレンジプランに変わったのも同様のことである。

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