« 医療生協 7月理事会挨拶 | トップページ | 内科学会セルフトレーニング問題 その2 »

2015年7月28日 (火)

夏の花 原民喜

うう旧病棟の個室を転用している理事長室で、夕方から手に取った 原民喜「夏の花」三部作1947年を読み終えた。

クーラーが壊れて窓を開けているのだが、網戸の向こうは夏の深い闇で空気も重い気がする。
ほぼこれと同じ夕凪の空気の中で原爆の第一夜が来たのだ。

長い間、僕にとって原民喜は線の細い東京かぶれの郷土作家に過ぎずまともに読んだことがなかった。

それは間違いだった。

「夏の花」も被爆の描写に寄りかかっただけのものでなく、野心的な小説的構成を持ったものだった。

第一部「夏の花」も、第二部「廃墟から」も私を語り手にしながら、最後の章になってなぜか全く別な物語が挿入されるのも謎である。

第三部「壊滅の序曲」は原爆投下40時間前までの、比較的落ち着いた広島を三人称で描く。

この夏はしばらく 原民喜に付き合って見よう。僕の生まれる前の年に鉄道自殺を遂げたこの作家を遅まきながら知ることにしよう。

|

« 医療生協 7月理事会挨拶 | トップページ | 内科学会セルフトレーニング問題 その2 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 夏の花 原民喜:

« 医療生協 7月理事会挨拶 | トップページ | 内科学会セルフトレーニング問題 その2 »