6/23朝日新聞 アマコスト元米駐日大使インタビュー
今日の朝日新聞で アマコスト元米駐日大使のインタビューを読むと、海兵隊が米軍の中で、相対的に独自な勢力として議会でも政治力を振るっていることが分かる。
海兵隊は旧日本軍のなかの関東軍のような存在なのだろうか。
米軍全体の合理的判断では、最重要なのは嘉手納空軍基地で、普天間の海兵隊基地は二流の存在でしかない。
...普天間ー辺野古への住民の反発のため嘉手納を失うことは避けたいという米軍全体の判断がある一方で、自らが血であがなった沖縄の基地を手放したくないという海兵隊の心情的執着が抵抗しているという図も描けそうである。
同時に、日本の好戦勢力は、沖縄の海兵隊をなんとしても温存したい。対中国戦を仮想したときの、米軍参戦の保険である。
そこで、事情をさらに複雑にしているのは、中国の軍事的膨張路線である。
自らの軍事的論理で走り始めている中国軍を共産党がコントロールできていないようにも見える。そうだとすれば、中国軍全体が旧日本軍のような存在になりつつあるのかもしれない。
軍事の論理が資源を求める資本の論理と一体化すれば、国際協調の政治の論理は消滅し、戦争が始まる。
その危険を解消する鍵を持っているのは、日本なのか、中国なのか、アメリカなのか。
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