「コスモポリタニズム」メモ #3
僕は以下のような、サバルタン(迫害され、その苦痛について語る術を持たない人々)が展開するコスモポリタニズムに賛成する。
「貧しい国で新自由主義による不寛容と差別の犠牲者は誰でも国境を超えた寛容と支援を必要としている。
豊かな国でも新自由主義のため悲惨な生活を送っている者は誰でもコスモポリタン的連帯を必要としている。
一国あるいは世界における難民、あるいは劣等市民は誰でも、国民的な、及びグローバルな友好という、世変わり=オルタナティブな観念を必要としている。
要するに、世界人口の大多数は、上からの新自由主義的コスポリタン的プロジェクトから排除されており、異なった種類のコスモポリタニズム、すなわちサバルタン・コスモポリタニズムを必要としている。」
その時、知識人の役割は、新自由主義の犠牲者の代弁者となるのではなく、彼らの声を増幅すること、そこにとどまらず、その活動を反新自由主義の共通言語空間に翻訳して行くことなのである。
その翻訳のためには、世界の空間と場所に精通する、すなわち地理学的知識が基礎になる。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 雑誌 現代思想 6月号(2016.06.04)
- 内田 樹「街場のメディア論」光文社新書2010年(2016.05.11)
- 「『生存』の東北史 歴史から問う3・11」大月書店2013年(2016.05.10)
- デヴィッド・ハーヴェイ「『資本論』入門 第2巻・第3巻」作品社2016/3 序章(2016.05.04)
- 柄谷行人 「憲法の無意識」岩波新書2016/4/20(2016.05.02)
コメント