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2015年4月13日 (月)

デビッド・ハーヴェイ「反乱する都市」あるいは「都市への権利」と民医連「安心して住み続けられるまちづくり」の関係について

健康権を英語で言うと  the Right  to the Health 、それを実現しようとする運動の合言葉は Health  for All。

それは常識なのだけれど、まだ読み始めたばかりのデヴィッド・ハーヴェイ「反乱する都市 Rebel Cities」作品社2013の註をよく見ていたら驚くことがあった。

この本自体がアンリ・ルフェーブルの「都市への権利」1968(日本語訳は2011年ちくま学芸文庫にあるらしい)が提起した問題へのハーヴェイの応答のようなものに思えるのだが、「都市への権利」は英語で言うとthe  Right  to the Cities、その運動はCities for Allである。

2007年6月にアトランタで開かれたアメリカ社会フォーラムは全国的な「都市への権利」連合の結成を決定している。

こうした健康権と「都市への権利」の相似を見ていると、実はこの二つは同じものではないかと思えてくる。

都市への権利をデヴィッド・ハーヴェイは次のように要約している。少し長いがそのまま引用しておこう。26ページ

「われわれがどんな都市を望むのかという問いは、

われわれがどんな人間になりたいのか、

どんな社会的関係を求めているのか、

自然とのどんな関係を大切にしているのか、

どんなライフスタイルを望むのか、どんな審美眼的価値観を抱いているのか、

といった問いと切り離すことはできない。

それゆえ『都市への権利』は、都市が体現している諸資源に個人や集団がアクセスする権利をはるかに超えるものである。

それは、われわれの内心の願望により近い形で都市を作り直し、再創造する権利である

ここで、都市を「まち」に言い換え、都市への権利を「安心して住み続けられるまちをつくる権利」とすることは自然に思いつくことである。

そして都市への権利という分かりにくい訳語はできれば「生きがいのあるまちを作る権利」とでも改訳させてもらいたくなるだろう。

逆に、民医連が追求しつづけている「安心してすみ続けられるまちづくり」はthe  Right  to the Cities として世界中に通じる権利であり、Cities for All という合言葉で世界中に仲間がいる運動なのである。

・・・だが、こういう風に早分かりしてしまうことは、僕の絶対的弱点なのだろう。

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