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2015年2月16日 (月)

デヴィッド・ハーヴェイ「資本の謎」作品社2012年を読みながら

東京に行く機会がこの7年間格段に増えた地方人として言うのだが、その都市空間としての建造物の蓄積は尋常ではない。

もちろん、都市に高層ビルが乱立するのは、蟻が蟻塚を作る、蜂が蜂巣を作る、ビーバーがビーバー・ダムを作ることの延長線上にある生物学的営みではあるが、東京の建造物群は金余りを吸収するためだけの容器であり、金融工学を駆使する金融権力の産物でしかないという非生産手段性、非生活手段性が大きく違っている。

自己目的化した略奪の手段としての莫大な建造物群なのである。

発達した資本主義国の中枢の内外に張り巡らされた不等価交換を将来に向けて継続する装置、一種の貨幣、巨大な偶像(物神)、または死滅しようとする資本主義の延命手段でもある。

そういう意味では、あの高層ビル群、それを支える巨大なインフラは建ちながらにして、WTCのような破壊、あるいはフクシマ第一のような爆発を内包しているだけのもののように見える。

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