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2014年7月25日 (金)

2014.7.26 医療生協理事会挨拶

 

総代会のあと、事実上最初の理事会ですが、猛暑の中ご苦労さまでございます。

昨年の今頃は721日に参議院選挙があり、自民・公明が優位を固め、民主党の壊滅がはっきりする中、共産党が比例区5人、選挙区3人当選という躍進を遂げていました。

それから1年たったわけです。

その1年の中でなんといっても大きな事件は、71日に安倍内閣が、集団的自衛権行使容認の閣議決定したことだったと思います。

これは首相によるクーデター、あるいは憲法停止というものでした。

その後、それにふさわしく事態は大きく動いています。

7.23には辺野古で米軍がこれ見よがしに上陸作戦をやっています。日本各地をオスプレイが飛び始め、佐賀空港には在沖縄米軍のオスプレイ24機のうち12機が,普天間基地の辺野古移転完成まで移転配備されるだけでなく、今後自衛隊が購入する17機を常時配備させるという計画が持ち上がっています。

その前の7.17には三菱重工が、パトリオット(PAC2というアメリカ製のミサイルの部品を製造して輸出することが決まりました。【資料1】武器輸出3原則に抵触するので、三菱はこれまでずっと断ってきたのですが、武器輸出3原則が廃棄されたので、今後は輸出すると国家安全保障会議NSCが決めたのです。今回はこのミサイルは中東・カタールに回されるという話ですが、パトリオットはイスラエルにも輸出されており、そちらに使われる可能性を政府は否定していません。こうしてガザのパレスチナ難民の子どもを殺す戦争に日本の軍需産業が正面から加わっていくことになりました。こうして、自衛隊本体の参戦になる道がしだいに開かれています。

7.1安倍クーデターで日本が戦争をする国になった、ということの意味は、ちょうど100年前、1914年の第1次大戦で、日本が日英同盟により、イギリスがドイツに宣戦布告をしたことに連動して、日本もドイツに宣戦布告して、ドイツのものになっていた中国の山東省青島や、南洋諸島を攻撃して奪い取ったことに良く似ています。【資料2】

今度はアメリカの戦争の尻馬に乗って、途上国・貧困国を攻撃して利権を大々的に拡大しようとしているわけです

そういう意味では、戦争のイメージも、第2次大戦末期の窮乏した国内、命からがらの引き上げというものではないのではないでしょうか。それは、負ける戦争はしてはならないとしか言わない場合が往々にしてあると思います。 今、戦争はベトナムやイラクやアフガンで、アメリカがした戦争のコピーを演じるというものとして考えなくてはならない、勝つことが決まっているような戦争でもしてはならないことをはっきりいわなくてはならない。 そういう意味で、日本の平和運動も、7.1の前後では強調すべき点を変えていかなくてはならないと思います。 私が見る限り、しんぶん赤旗の記事も力点を変えているのではないでしょうか。

最近の物理学者、益川敏英さんのインタビューでも、空襲を受けた体験に触れつつも「それよりも兵士となって人を殺すことが怖い。イラクに行ったアメリカ兵士が、捕虜の虐待などを通じて人間が人間でなくなって行くことが怖い」と語っている部分を大きく取り上げています。

また少し前から、これからの自衛隊の先輩として、すでに米軍と合同のベトナム戦争を経験した韓国軍について深く掘り下げている記事が多くなりました。ベトナム戦争で米軍兵士は4万6千人戦死しましたが、韓国軍兵士はその1割の約5千人が死んでいます。韓国の人口はアメリカの人口の7分の1くらいですから、人口比でいえばほぼ同じくらいの戦死者を出しているのです。この韓国の経験こそ、これからの日本が経験しようとしていることなのです。

そのように若い人と話し、一緒に考えながら、私としては2014年の8月を迎えたいと思っております。

そして、こういう情勢の中で、安倍内閣打倒という目標が多くの人に共有されるようになったのは全く当然のことだと思います。

ただし、内閣を倒すというのは、そう簡単でないスローガンで、その後にどういう政権を作るのかというおおよその合意が必要となります。

それを論じるうえでの、今年後半の最大の政治的事件は沖縄県知事選になると思えます。

お手元に、雑誌「世界」8月号に掲載された、作家・大江健三郎さんの「沖縄について考え続けていること」という講演記録をお配りしました。【資料3】

沖縄は1972年に日本に返還されましたが、沖縄の人々が望んだように「平和憲法、憲法9条のある日本」に復帰したのでなく、日米安全保障条約のなかで、沖縄に最も過酷な役割を与えてなお平然としている日本に組み込まれてしまったというのが真実でした。

その結果2013515日(沖縄復帰41年目)には「琉球民族独立総合研究学会」という組織も立ち上げられています。

本土の私たちにとっては、この11月の沖縄県知事選は、(仲井間知事と翁長那覇市長の事実上の一騎討ちと予想されていますが)、普天間基地の辺野古移設を日米両政府に諦めさせる選挙というだけでなく、沖縄を平和憲法のもとの日本に復帰させる、1972年に一度失敗した沖縄返還のやり直しを本気でやり遂げる選挙だと思います。

そうであって初めて、安倍内閣打倒の道が現実的に見えてくるのだと考えています。

集団的自衛権行使を断固阻止し、沖縄県知事選を皮切りに安倍内閣打倒のたたかいが進まざるをえない半年になる、そういうことを見とおした理事会の議論を進めていただくことをお訴えして、今期最初の理事会挨拶といたします。

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