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2014年6月22日 (日)

医療生協 健文会(山口県)での私の情勢報告:

医療生協 健文会(山口県)での私の情勢報告:
では第一号議案の第一項目、私たちを取り巻く情勢について、議案への2点の補足的な発言をいたします。
安倍内閣はこの1年間のうちに、本格的な極右政権、本気で戦争をしようとする政権に、ある意味で成長発展しました。
但し、安倍内閣の政策の源は2012年10月に発表されたリチャード・アーミテージとジョセフ・ナイの二人の元アメリカ国務省最高幹部の名前による3回目の対日提言にあります。安倍内閣は、これを言われた通りに実行しようとしているだけと言ってもいいかもしれません。
実のところアメリカさえ安倍政権を極右の反動政権として警戒しており、安倍の手による直接的な改憲は嫌っているとされています。安倍の手法による対韓国、対中国の無用な緊張の高まりも抑制したいとアメリカが考える中で、指示したことが解釈改憲による集団的自衛権行使であります。それが、アーミテージとジョセフ・ナイの指示の最も中核となる部分でした。
しかし、実際それが表面化すると、集団的自衛権を行使し海外で戦闘をするのが許されるのであれば、1991年のイラク戦争のような国連安全保障理事会決議のもとの集団的安全保障に基づく大きな戦争にも正式に参加し、堂々と戦争するのも許されて当然だと自民党は主張し始めました。
まさにこの21世紀の早い段階で本格的に戦争をする国に日本が仕立て上げられようとしているわけです。
いよいよ、日本の青年の中から、戦死を覚悟した兵士の募集は急務となるに違いありません。
その時、高校生からのリクルートが戦闘能力確保に不可欠になります。
アメリカでは2002年に成立した「落ちこぼれゼロ法」という法律で、高校生や大学生の家庭状況を米軍に提供することを学校に義務付けました。向学心のある貧しい生徒こそ最高の兵士候補だからです。協力しない学校は、政府の補助を受けられないとしました。
これと同じことが日本の高校や大学でも生じると思います。
また負傷兵の治療に当たる医療従事者の確保も、防衛医大と自衛隊の看護学校、赤十字病院からの供給では不足するだろうと思えます。
こういう時に、生徒を戦場にやらないという教育界の覚悟、青年医師、看護師などの職員を戦場に派遣しないという医療界の覚悟こそ、最も緊密に連帯すべきではないかと考えるところです。
「教育と医療 を結び、青年を戦場に送らない、軍医や従軍看護婦になる青年を生まない」という闘いが、こんご決定的に重要になると考えます。
そして、そこでは、例えば広河隆一さん発行のデイズ・ジャパンなどという雑誌などを活用しながら、今日の戦争で死ぬということはどういうことなのかということの青年への教育が研究されて行く必要があると思います。
太平洋戦争でも、戦争による死亡のなかで、あっと言うまの苦痛のすくない即死はわずかで、大半は戦病死、または餓死による苦しみ抜いての死亡だったとされています。
作家大岡昇平の作品などからは、フィリピン戦線では、仲間の兵隊を殺して干し肉にして食べて生き延びた、あるいはそれでも生きられなかった日本兵が多数いたことがうかがわれます。
現代でも地雷や無人機による機銃掃射で、腕や足を引き飛ばされた後、長い苦しみの後の死亡が戦争では約束されているのです。
現代における戦争で死ぬということはどういうことなのかを知り、伝える役割を私たちは今こそ担わなくてはならないとおもうところです。
補足の第2点目は、アベノミクス第三の矢、成長戦略についてです。これへの期待があるかぎり、予想外の安倍内閣の高い支持が崩せません。
そして、これは成長戦略の妨害となりそうだという中間組織を根絶やしにするという凶暴さで進められています。
NHKは屈服させられて、政権を批判するような報道はできなくなりました。
JA全中や、日本生協連の解体が狙われているということは冒頭に述べましたが、日本医師会も、「患者申し出療養」という奇妙な名前の、事実上の混合診療全面解禁政策を呑まされれば、事実上解体されたに等しくなります。
その混合診療解禁後の受け皿的枠組みもすでに構想されています。
国立 大学附属病院が周囲の国公立の大病院と経営統合することで全 国各地に地域中核病院法人を構築することが計画されています。それはアメリカの生命保険会社、例えばアフラックなどと結託した極めて営利的なものです。
その巨大金融資本と結託した巨大病院法人1個の担当医療圏人口は約100万人、事業規模は 1千億円で、全国で約100の中核病院群をつくって行くことも提案されています。それが、地域包括ケアを含めて、地域医療全体を支配するという構図です。
これが完成すると、健康保険証を持っていることそのものが意味がなくなる事態がやってきます。アフラックの私的保険だけが命の綱ということです。
働き盛りの人の手遅れ死亡の民医連調査から推測するのに、その年齢層の死亡10万人中6万人くらいは貧困ゆえに無念に亡くなっているとおもえます。
それを何倍にも拡大することが許されるのかという声をもっと大きくして叫ぶことが求められています。
それが成功して、いまこそが民主主義の危機だという認識が世間のものとなれば2013年12月の秘密保護法案の時のようにマスコミも味方にすることができて、大きな運動となり、第三の矢の虚構を打ち砕くことが可能になってくると思います。
安倍内閣のただならない暴走ぶりも国民にこの真実が知らされれば直ちに内閣を打倒されることを悟ってのことと考えられます。そして、力を合わせれば安倍政権の打倒は必ず可能なことだと思います。
安倍政権の暴走を打ち砕き、地域住民の生活を守る主役として、医療生協が今こそ出番だということを最後に申し上げて、私が担当する部分についての報告を終えたいと思います。

*高校生と大学生の中で「野火」ほかの戦争文学を読む会を開くと、迂遠なようでも最も強い効果が得られるかもしれない。「現代の戦争で死ぬこと 研究会 」という名前で。

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