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2014年5月18日 (日)

雑誌「」2014年6月号 不破哲三「スターリン秘史」

1941年6月22日、ヒトラー・ドイツが電撃的にソ連に攻め入った時、それまで、日独伊枢軸に加わって4国同盟を作りその世界分割に加わろうと考えていたスターリンは周章狼狽・意気消沈し、10日間は任務放棄して大酒に溺れて隠れていた。ソ連の幹部が彼に任務に戻ることを求めて集団で彼を訪れたとき、彼はついに自分が粛清されると思い込んで恐怖した。 ・・・・というのは、ソ連を破壊した独裁者スターリンへの溜飲を下げさせる話だが、これは、自分の誤りを隠し、自分が行った秘密報告を面白くするためにフルシチョフが行なった脚色らしい。

実際は、ドイツ侵入の報告に蒼ざめながら、 ソファーに深く沈み込んで沈黙したわずか2時間のあいだで、ドイツとの同盟路線から反ファシズム路線へ180度頭を切り替え、その後10日間不眠不休で世界の共産党に向けて路線転換の指示を出し、反撃の作戦を考え続けたのであるらしい。その後も、戦争の進展のなかで学習し、相当の戦争指導能力を獲得した。

彼の犯罪は、戦争指導に無能だったことでなく、戦争遂行のため、あるいは戦争遂行に名を借りて、第2次の大粛清を行い、多くの民族を迫害し多くの処刑者を生んだことである。かつ戦争勝利後はルール違反の領土拡大を進めたことである。

のこの号は、この辺りが相当面白い。

有能さとは何かも考えさせる。有能だと褒められている人の反省を迫るものかもしれない。

そして、独裁者は、無能な方が気持ち良いが、実際はそうとも限らないことがよく分かる。

安倍晋三にしろ、第一次内閣の時はともかく、第二次になると、それなりに学習して狡猾さを増している。彼が本格的に日本史に名を残す大きな災厄になって行く可能性は相当ある。

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