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2014年4月16日 (水)

「ケアの生活モデル」の定義

ケアの「生活モデル」と「治療モデル」という言葉がよくつかわれるが、生活モデルについての最も簡単な定義が猪飼周平さんによって示されている。(雑誌「病院」2014年1月号19ページ)
人々や自然環境との交流のなかで規定されるQOLをケアの目標にすることを「ケアの生活モデル」とするのである。
治療モデルについては明言されていないが、類推すれば、完治することのみに目標をおき、それ以外は無価値であるのでケアの対象から除外するというものになるのだろう。
こういう見方からすれば、医療の領域においても1990年ごろから明らかに治療モデルから生活モデルへの乗り換えが進みつつあるのである。
アマルティア・センたちの理論的活動で、QOLと健康と正義の分け難く密接な関係が、(これを 「健康権の樹立」と総称してもいいのだが)、明らかにされたことから考えれば、このモデルの普遍性、有効性の長期の寿命はほぼ保証されているのである。

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