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2014年1月 8日 (水)

9連休だった今年の年末年始 余聞・・・・中小病院と診療所の協力で24時間の医師体制が必要だ

地方の中小病院の実情である。

年末年始の緊急入院患者は、すぐに入院主治医が決まらず、半分がパート医師からなる日当直医が引き継いでいき、今年なら1/6の休み明けに、12/27日からの新入院患者の主治医を一気に決定する。その数は105床の全病床に対して35人だった。

僕には突然約10人が割り当てられたから、1/7時点で情報整理がまだ終わらない。医療安全からみたら、きわめて危険に満ちた状況である。...

もちろん、年末年始の中で自分が日当直する機会が3回あり、その時の新入院患者総回診(振り返ると、それを実行していたのは僕だけだった)で、「これは自分が継続的に見ておかない」と危ないと思った人は、その後の休みの日にもフォローしているので大事には至ったものはなかった。

それでも、今日はある患者家族から厳しい追及を受けた。年末の急性増悪で入院して僕がずっとフォローして入院主治医になったのだが、実はそれ以前に別の科の外来主治医がいたことが問題となったのである

本来なら外来主治医がひきつづき責任を取るべきなのに、正月の間、ボランティア精神で診察していたという成り行きに近い理由で主治医交代すること自体が僕自身としてもあまり愉快でなく、もちろん物理的にもほとんど余裕がないということが主たる理由で、前の外来主治医とよく話さないまま、あらためて患者家族から情報収集しようとしたら、「なぜ医師同士がきちんと顔を合わせて引き継ぎをしないのか」と詰問されたのである。

当然の疑問であり不満である。しかし、正月の僅かな休みを返上して、きちんと病状観察して経過は改善しているのにと思うと、やり切れない気持ちが残る。

そもそも主治医交代などという事態になるのがおかしいのではないか。・・・しかし、病院の開設者はたぶんに名目的ではあるものの僕自身だから、これはもちろん天に唾するような不満でしかない。

こんなことがあったので当然、今日は飲みに出かけるつもりである

それで、その御家族とは腹蔵なく話したら仲良くなったのだが、職業を聞くと自衛官だとのこと。たしかに軍隊に比べると、僕たちの規律は緩いのだろうなぁ。ゆるゆるだろう。

患者の生命を考えれば、軍隊の規律と革命党の気概が我々には必要だ、と呟きながら飲むことにしよう。

アナクロニズムだということは十分承知しながら。まぁ、ガードマン役の鶴田浩二というところだろうか。
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その後、民医連新聞2014/1/6 8ページのデンマーク医療視察の記事を読んでいて思ったのは、やはり「総合診療医による365日24時間の地域医療体制」が確立することなければ、今の日本の患者と医師の不幸は解決しないだろうということである。

病棟も外来も在宅もである。

今あるのはその場しのぎの弥縫策にすぎない。

それは中小病院の常勤医だけで可能なことではないから、中小病院と診療所の医師の垣根をなくして、地域の総合診療医の総力あげてやるべきことである。
そのためにもっと地域の総合診療医の数を増やさなくてはならない

これがいま僕らが描く未来像ではないだろうか。

*なお同じ新聞にある地図の「ソウルが相当」なことになっている

いや、これは悪口ではなくソという音の韻を楽しんでいるだけの話なので、編集部の人は気を悪くしないでほしい。

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