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2013年11月18日 (月)

診療所医療のコツ2013

診療所長交流集会のなかで印象的だったことを無責任、かつ断片的に書いてみることに。

○学生の集まってくる面白診療所を作るコツ
大学医学部では教えないことをきちんと講義する(これには勉強が必要)
...
色平先生であれば、シカゴ学派ではなくハーバード学派の医療経済学、および途上国の医療見学のノウハウ(生きて帰れるためには・・・?)。

藤沼先生であれば、「患者中心の医療」に裏打ちされた診療所経営学。一人新患をみるだけで潜在患者三人を獲得する方法。

○医学生が診療所を見学に来ていて、風邪の患者ばかり続けてきたとき、「今日はつまらない症例ばかりでごめんね。昼からの訪問看護同行は面白いから期待していて」というのは最低。
風邪の診察の中で、重病を見落とさないきちんとした診察法と合わせて、なぜ、その時、その患者が、ほかでもないこの診療所を受診したかも浮かび上がらせないといけない。
そうすると、仕事を掛け持ちして子供を養っていて、この時しか受診機会がなかったシングルマザーの生活実態や、何カ月も我慢しているほかの訴えも発見できる。学校に適応できなくて困っている少年の相談相手にもなれる。

風邪ぐらい、医学生に自分の診察を見せるいい機会はない。

悲惨な環境の中で在宅医療に耐えている高齢者を見せれば、医学生が自動的に診療所に飛び込んでくるなんて思うのは、怠け者の自己合理化だ。(藤沼先生)

○家族がいないというだけで高齢者肺炎の救急車を断る基幹病院がまれでない。

ここに民医連中小病院の最大のポジショニングがあるのでは?ちゃんと高齢者肺炎を治療できることが先決だが・・・。(大田病院 山本先生)

○診療所長は住民に溶け込み住民の生活を知ることが第一という意味では、商店街の八百屋のオヤジと同じだが、地縁・血縁ばかり見ていては若い層との関係は作れない。彼らが「うちらのコミュ(ニティ)」とよぶ「テーマ・コミュニティ」を積極的に発見し、接触していく努力が必要(藤沼先生)

○専門医志向の医学生とよくいうけれど、不安だからとりあえず専門医志向というほうが多数派だ。(西村先生)

要するに無党派層が大半という選挙事情と同じか・・・。

○2025年問題は高齢者問題だけではない。現在閉じこもっている人が50歳に達した時の貧困対策も診療所の役割ではないか(鈴木先生)

我が家にとっても他人ごとではない感じだ。

○診療所長の相棒の事務長は誰が教育するのか。所長自らがするのか。法人に診療所所事務長を教育できる力量があるのか。(?)

ここに全日本民医連診療所委員会の役割はあるなぁ。

これは南アフリカのレーベンスタインの診察を見た、マックウイニーや、モイラ・スチュアートの感激だったろう。 疾患と病い体験の双方をとらえる姿勢はここから始まるのである。

○在宅患者を増やすコツ

地域のケアマネを招いて勉強会と称し、雑談会を繰り返すこと。勉強会のテーマは認知症でも、緩和ケアでも何でもよい(藤沼先生)

○最近の青年医師はなぜか感染症にこだわる。外来でニューキノロンを処方すると、ただちにわけもなく「だめ所長」と烙印を押してくるので要警戒(F先生)

○学習には3段階ある。

①単純な病気はEBMを本で学ぶ

②合併症のある病気は同僚医師とのカンファレンスで最新知識を学ぶ

③Chaos Case と称される複雑な事例は、看護研究を探して学ぶ。看護研究の中に、役立つ語彙がたくさん存在している。PubMedで十分論文を集められる。

この三つをいつも並行してやっていく(藤沼先生)

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