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2013年9月 9日 (月)

通俗的不条理劇としての「赤ひげ」

週末の会議では体調を完全に壊していた。

せっかく都留文科大学の後藤道夫さんとも直接討議できる機会があったのに、全身倦怠感で座っているのがやっとだった。

会議が終わったあとどこにも行けず、羽田空港の待合い室に4時間座っていたが、だるさは強くなる一方で、這うような感じで山口に帰還した。

8日日曜日は前進座「赤ひげ」の今回連続公演の初日を宇部に迎えたが、ぼんやりと見たので、気持ちが入らず「これは通俗的な不条理劇だな」という奇妙な感想を抱いた。

長崎からの遊学から帰ってきて意欲に満ちた青年医師が、理由も明かされず小石川養生所という貧民相手の病院に突然閉じ込められ働かされる。そこの生活の中で、彼はボスの赤ひげの論理に次第にからめ取られていく。そしてある日突然に自由が訪れ、思いどおりの出世もできるという場面が来ても、青年医師はその貧民病院から出て行かないと決意する。

彼を小石川養生所に閉じ込めたり、解放したりするのは、幕府という大きな権力のようだ。ボスの赤ひげは常にそれと闘っているようだが、幕府の意思を伝えるのも赤ひげであり、本当のことは最後まではっきりしない。

観客が赤ひげの論理を正しいと最初から信じている場合は、青年医師の変化を赤ひげの感化による成長だと捉えて何も違和感が生まれないのだろうが、青年医師が自らの力で正義を発見していく過程を劇の中に見ようとすれば、不思議だらけの展開になる。

奇妙な劇だったなぁ、と思って外にでると、言いようのない倦怠感が再び襲ってきた。

今日9日月曜日、血液検査やMRIなど受けてみたが、軽い脱水程度で格別の異常なし。やむなく、日常業務続行中である。

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