「ドラマで学ぶ医療倫理」(群馬大学 服部健司氏ほか制作）学習会・・・医療倫理委員会は代理決定者の援助資源であるべきだ

少し前から医療生協の組織部職員の皆さんと2週間に1回づつ開いている「ドラマで学ぶ医療倫理」(群馬大学　服部健司氏ほか制作）学習会。

医療倫理の討論が生協の班に広がっていくことを期待してのものである。

今日は4回目で、「高齢の父の、6年間放置して手術が難しいほどに大きくなった大動脈弓大動脈瘤の治療について悩む息子」の話を見た。

医学的的予後のデータの曖昧さだけでなく、術後の介護負担・経済負担、まだ判断力がしっかりあると思える父の自己決定権など、15分のドラマの中に難問がぎっしり詰まっている。

気づいたのは、病院の医療倫理委員会は、医者や看護婦のためだけにあるのでなく、こういう患者家族のためにもあるということ。

専門家はすべからく非専門家のためにこそ存在するのだから、それは当たり前のことなのだが。

代理決定の任をたった一人でやむなく背負わされた家族の苦悩に対しても開かれた医療倫理委員会になっているだろうか？

どの病院にもある「医療相談室・コーナー」はそういう悩みもキャッチするつもりでその看板をあげているだろうか？