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2013年2月27日 (水)

雑誌「月刊地域医学」2013年1月号 地域医療振興協会:インタビュー「町立八丈病院小児科 藤井浩一医師」

地域医療振興協会は生涯をかけて地域医療、とくにへき地医療に従事しようとする医師たちがつくる自らの支援組織で、7つの基幹型臨床研修病院で毎年30人の初期研修を行いながら、25病院を含む57施設を運営している。

中国・四国は唯一の空白ブロックで、僕がこの協会を珍しく思うのはそのせいのようだ。

協会の機関誌にあたるのが雑誌「月刊地域医学」である。

2013年1月号には1994年自治医科大学卒、町立八丈病院 小児科に勤務して10年の藤井医師へのインタビューが掲載されている。

自治医科大学と地域医療振興協会はどういう方法でこのように倫理的水準の高い医師を育てているのだろうか。

それを感じたのは次のくだりである。

発達遅滞がある少年が高校を卒業しようとするときに悩みを持って自殺してしまった。いったんは救命できたが、その夜に悪化して結局なくなってしまうということが起こった。

そのときに残された家族3人は自分自身を責めることが大きく、そのあまり、病院に対しても文句を言ってきた。

そのとき、藤井医師はもっと病院や医師を責めてもらって家族のやり場のない喪失感に対処してもらっていいと思ったというのだ。

医師としての僕の同僚のなかには、その反対の不満がいつも渦巻き、同時に、他人に自分を認めさせたいという無言のメッセージが溢れている。僕はそれに共感しないわけではないが、その人間らしい感情のうっとうしさに辟易しているのも事実である。

直接の感想ではないのだが、信仰を持つ医師の倫理観の高さは、誰に知られることがなくても神がいつも自分を見ているという安心感や緊張感や惧れによるのだろうか。

僕としては、そういう絶対者を措定することなく、理性的な自分が現実の自分を常に判定し評価していることに信頼して安心立命を求めている自分でありたいと思う。

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