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2012年12月 3日 (月)

11.28 渡辺治さんの講演

Facebookに、2012.11.28に行われた渡辺 治さんの講演の記録が連続ツィートの形で掲載されていた。

日本未来の党の評価など興味深いものだったので、あとで読みなおすため、読みやすい形に直して再録しておくことにした。

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旬報社提供

渡辺治さんの講演「日本政治の新しい段階と新しい都政の展望」於一橋大学東キャンパス2012.11.28

三年前の政権交代から今度の選挙またその後の政治の動向ついて見取り図が示され、都政の今後についても明晰に分析した。

はじめに
①「日本の新自由主義政治は新段階に入った。構造改革と軍事大国化をやみくもに追求した第1期(96~06)。矛盾の爆発により運動が昂進し改革が停滞した第2期(06~12)。そしていま保守支配層が巻き返しを図るべく大連立・保守談合政治を開始した第3期に入っている

②「しかしこの巻き返しは単なる復活にはならない。国民が新自由主義の被害を経験しているから。新段階を画す大きな動きは三つ。大連立・保守談合政治の流れ、日本維新の会など保守を補完する勢力の台頭、そして新自由主義政治に対抗する新しい力の登場だ

③「今日はこの日本政治の新段階について、またこの転換期において新しい都政をつくることの意義について話したい

(1)「新自由主義とは冷戦終結後、世界中が資本の競争時代に突入し、その世界市場を維持するために世界が軍事化するなかで、欧米をはじめ各国で行われた改革だ」

①リストラと非正規化、企業社会の解体によって労働力コストを削減する


②法人税負担の軽減、財税支出の削減、消費税の導入によって資本に対する負担と規制が軽減される。

③そして福祉市場の拡大と民営化によって新しい市場を創る。この三本柱によってグローバル企業が莫大な利益を上げる一方、貧困層が拡大する

(2)「日本の新自由主義が特徴的だったのは、日本は欧米諸国と違い軍事大国でなかったため新自由主義・構造改革と軍事大国化が並行して進んだこと。自衛隊の海外派兵、憲法九条の改憲などの問題だ

(3)「また日本はヨーロッパのような福祉社会ではなく企業主義社会だったこと。終身雇用、年功賃金で社員を企業に取り込み、忠誠を誓わせて長時間働かせることで日本の企業は非常に高い生産性を誇った。しかし、中国・インドなどのもっと安い労働力が供給されるようになると日本は競争力を失う。

(4)「そして非正規労働により自国の労働者の労賃の削減に乗り出す。福祉国家では労働組合の抵抗で中々進まない改革が日本では極めてスムーズに進んだ。しかし社会保障の制度が不十分だったために国民には甚大な被害が出た。大企業は空前の利益を上げたが、社会はガタガタになった

(5)「日本の新自由主義の諸段階。構造改革と軍事大国化をやみくもに追求した第1期(1996~2006)。その頂点が小泉政権だった。自衛隊をイラクに派兵し、派遣法を改正し、社会保障費を削った

(6)「矛盾の爆発により運動が昂進し構造改革が停滞した第2期(2006~2012)。餓死・自殺・ワーキングプア・ネットカフェ難民など国民の深刻な被害を背景に運動が活発になり、その圧力を受けて、自民党政権が斬新路線に転換し、民主党が反構造改革・非軍事同盟強化へ踏み出すことになった。.

(7)政権交代が起こり、民主党政権・鳩山は、普天間の県外移転を追及、子ども手当てなど福祉関係のマニフェストの実現にこだわり、一時的にせよ保守政党の枠を踏み破った。菅直人のもとで民主党は構造改革路線に回帰するが、その変節により民主党政権は国民の支持を失った。


(8)さらに3.11の震災・原発事故を経て、構造改革は停滞し、保守支配層は焦る。いわゆる「決められない政治」におちいった。そして2012年6月15日、社会保障・税一体改革関連法に関する民自公党の合意以後、新自由主義は、大連立・保守談合政治が行われる第3期に入っている

(9)「もともと二大政党制の狙いは、政権のキャッチボールによりそのたびに国民の不満を吸収すること、そして、交代が起こっても構造改革・軍事同盟強化路線を継続できるようにすることだった。しかし、民意を反映した運動の昂揚によってこの狙いは破綻。大連立しかない!となった

(10)「選挙戦のなかで彼らが争点化し主張したいのは、
①震災復興を梃子にした大型公共事業の推進
②社会保障の一体改革の貫徹
③原発の維持・再稼動
④TPP参加。
あと争点にはならないが
⑤少数政党を淘汰するための衆参両院の定数削減⑤日米軍事同盟強化と集団的自衛権体制。

(11)そして争点になるかは分からないが大連立政治の真打ちといえるのが、憲法改正だ。」

(12)「間違いなく!総選挙後は自民党が主導する大連立体制ができる。自公民か自公維新か。どちらにしても連立協定で脱原発は消える、反TPPも消える

(13)「この体制は非常に強力。でも限界がある。彼らは同じ穴の狢であり連立組み替え程度しかできない。大連立によって現衆議院議員数で大半の議員が結集するが、全然民意を反映していない。まさに大翼賛であり、国民は歓迎しない、安定しない。多くの民意は、脱原発、反消費税、反TPPだ

(14)「ここでこの限界に対する対処策として日本維新の会が登場する。国民は民主党政権の変節に対する不信感から第3極を求めた。しかし保守支配層の維新への期待は、保守二大政党から離れた広範な層を保守の枠組みに留める受け皿。また政治の対抗軸をうんと右よりに寄せることであった

(15)「つまり、自民・民主がとても恥ずかしくて言えないような、右寄りの政策を出すこと。橋本の急進的な新自由主義路線、石原の国家主義路線。維新は大連立政治のバックアップに過ぎないのだ

(16)「なぜ新党は道府県知事や市長が立ち上げるか。いわゆる「地域主権改革」の名のもと「地域」が構造改革の基盤の役割をはたしているからだ。いわゆる「三位一体の改革」。国庫補助金を削る、地方交付税を削る、そして少ないけども自主財源を渡す


(17)「この改革では、その自主財源を使う知事が美濃部知事や蜷川知事のような人ではダメで、その自主財源を使ってフルに構造改革を行うような人物でなければならなかった。その典型が石原。石原は福祉の削減による財源捻出で成田空港ハブ化など、グローバル企業に住みよい東京をつくってきた

(18)「また日の丸・君が代の学校現場への強制など、首長独裁型の統治を行った。橋下は石原の二番煎じ、凶暴パターン。得票を背景に乱暴に改革を進める手法を国政レベルで行うことが、「決められる政治」に特化していくことが維新に期待されている役割だ

(19)「総選挙の結果、まちがいなく大連立政権が継続していく。しかしここで新自由主義政治の大攻勢に対抗する新しい三つの力に注目したい。
①新しい大衆運動
②都知事選に向けての新しい運動
③新たな反自由主義運動の台頭、だ

(20)新しい大衆運動。新自由主義の第2期をもたらした運動のうち、たとえば九条の会の運動は、「保守層との共闘」「地域を根城にする」「中高年層、新たな社会層への拡大」を特徴にしている。現在九条の会は7500もの地域組織がほぼ均等に全国に散らばっている。これは世界的にも類のない運動だ

(21)「また近年の脱原発・反TPPの運動は、若い世代に参加層を広げ、また大規模な集会やデモなど運動形態が変化し、それが各地域を拠点にした運動に広がった

(22)次に都知事選に向けての新しい運動。宇都宮さんの擁立は市民運動擁立型。この指止まれ方式だ。社民も共産も、生活も、民主党からは菅も。政党が市民運動と共同した。大事なのは、これが一点共闘ではないこと。「人にやさしい東京をつくる会」の政策の4つの柱の基の共同が実現したことが重要だ。

(23)「そして国政レベルでの変化。社民、共産に加えて反自由主義政党として誕生した日本未来の党だ。みどりの風、国民の生活が第一、反TPP党が合流した。こんな政党は今までできたことがないんです!明らかに第三期の特徴といえる

(24)「…さて、ここであと5分ということなので、ちょっと端折って都政について。新自由主義政治にストップをかけるモデルとしての新しい都政をつくることが大事だ。

(25)東京は新自由主義・構造改革の縮図のような都市。他の地方は構造改革の結果、財政危機、停滞ばかりだが、東京は二極化している

(26)「わずかな上層と大量の貧困層が形成、中間層は縮小した。東京はスウェーデン一国より大きい。その東京で、新自由主義政治をやめることができれば、いままでどの国もやめることができてない新自由主義政治をやめることができれば、自治体から国政へ大きな影響を与えることができる

(27)「人にやさしい東京をつくる会」の政策の4つの柱は、「雇用・福祉・経済」「脱原発」「教育」「憲法」は、私たちが求める新しい福祉国家の柱でもあるのだから

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