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2012年11月17日 (土)

高齢者医療の勉強会で挨拶。

フェースブックと同時投稿。   

11月17日高齢者医療委員会主催の、高齢者医療実践ハンドブックセミナーで開会挨拶。 いつものように滑舌が悪いので意図は伝わらず、自分自身は大量の汗をかいてしまった。

そこで、恒例のように、挨拶原稿をアップしておきました。これをアナウンサーなみに話しているところを想像していただきたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今日は高齢者医療委員会主催の第2回高齢者医療実践ハンドブックの学習会に悪天候の中、こんなに多数お集まりいただきありがとうございます。全日本民医連副会長で高齢者医療委員会の委員長もしているので、一言ご挨拶申し上げます。

昨日、衆議院が解散し、都知事選挙にも全日本民医連理事会が「東京から脱原発の歩みを起こす」という宇都宮けんじ弁護士を推薦して全力あげて当選目指すという激動の情勢の中ですが、同時にこういう学習会も成功させながら前に進みたいと思います。

2010年に早川純午先生や山田 智先生が中心になってこのハンドブックテキストを作られて2年になります。

その内容を普及するために連続して学習会を開いて、必要があれば改定もしていくことにきめていますが、昨年は、終末期ケアの部分を学習しましたので、今年は高齢者の包括的な評価と、テキストではなぜか欠落していました摂食・嚥下の問題をテーマにしました。 ぜひしっかり学んでいただいて、病院や事業所で普及していただければ幸いです。

せっかく挨拶の時間をいただいたので、若干、全日本民医連の動向に触れておきますと、先日、全日本民医連が行う諸行事の中でも、今期 2年の最大の山場と目されていた中小病院交流集会が開かれました。 参加者は500人近くなり、昨年の在宅医療交流集会560人に迫る勢いでした。

民医連の医療活動の中軸となる中小病院のあり方については、1996年に医療経営構造の転換を一度提唱し、多くの病院がケアミックスの形態を選択しましたが、今回もう一度新たな構造と機能の転換が必要だということが確認されました。

簡単にいうと、厚生労働省がおし進めようとする、社会保障破壊のための地域包括ケアではなく、国民が望む真の地域包括ケアを前進させるために、①中小病院の急性期・慢性期の病棟構成を変化させ、②中小病院が大量の総合医の養成の中心になるよう指導体制を整え、そして③医療と介護の地域連携のハブ、中心軸の役割を中小病院が主体的に担うということがどうしても必要だという認識を深めました。 今月末に開かれる介護福祉責任者会議でも、民医連が地域包括ケアを国民の望む方向に進めるにはどうすればいいのかということについて、引き続き議論を深めて行く予定です。

地域包括ケアは、住民の健康やQOLを生活全体にわたって確立しようとするもので、この課題にどう立ち向かうかということが議論の焦点になっているわけですが、そのなかの焦点の一つが、医療の位置づけと役割の設定です。

厚生労働省の当初の計画はまさに医療の切り捨て、すなわち、「脱医療化」というものでした。

これは昨年の在宅医療交流集会でのアンケートのなかで特徴的だったのですが、ケアマネにとって、もっとも苦痛なことは、クレームの多い患者家族ではなく、医師との会話でした。医者がいなかったらどんなに仕事がうまくいくだろうかというのがケアマネの皆さんの本音だと思いますが、そのあたりの医師の否定的側面を利用されて、介護保険、地域包括ケアと脱医療化、脱医師化はすすんできたのではないかと思います。

しかし、流石に医療抜きのケアがあり得るはずがないという私たちの強い批判で、最近は医療の役割をある程度認めるようになってきました。

ただその一方で、「脱医療化」を厳しく批判しながら、地域包括ケアの中での医療が、今後どのように「創造」されていくべきか、私達もまだ、言ってみれば在宅医療を中心とした経験的な教訓以外には、十分な解答を出しているわけではないということを率直に認めなくてはならないとも思えます。

それを探求するのが今後開く予定の在宅医療交流集会や今日の学習会の任務だと考えています。それは、中小病院を軸に、急性期病院、診療所、介護事業所、地域住民のネットワークで大量の総合医を養成して行く上でも決定的に重要なこととなります。

そこで、この学習会自体はさほど大きな規模ではありませんが、高齢者医療実践ハンドブックという民医連の到達点の上にたってそれをさらに先に進めるという会の意義は、極めて重要なものにまちがいありませんので、ぜひ、最後まで、熱心にご参加いただき、積極的にご意見を頂くことをお願いして、主催者の挨拶といたします。

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