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2012年10月24日 (水)

日本のマーモット・レビューは民医連の医師集団が作らないといけない

以下はマーモット意見書(レビュー)2010年に書いてあったことである。

「2008年、サー・マイケル・マーモット教授はイギリスの保健省大臣から最も効果的でかつ科学的根拠に基づく健康不公平の解消戦略2010を提案する新たな意見書(レビュー)を議長になってまとめてほしいと依頼された。その戦略とは健康の社会的決定要因=SDHに着目した政策と企画だった。 
意見書には4つの任務があった。 

1 イングランドが直面する健康の不平等に対し、将来の政策と行動に根拠を与える最も関連あるエビデンスを同定する
2 そのエビデンスがどうしたら政策に移せるかを示す 
3 乳児死亡率や平均寿命に標的を置いた最新の経験を踏まえて、可能な目標と方法をアドバイスする 
4 2010年以降の健康の不公平解消戦略の発展に貢献するような意見書の成果を公刊する

これは福祉国家イギリスではこういうことが国家の政策として行われるという例である。

ひるがえって日本では、国家がこのような行動に出ることは考えられない。

彼らがしようとしていることは、社会保障破壊の推進でしかない。

したがって、上記のイギリスの例のような福祉国家の健康戦略がありうることを日本社会に示すのは民間、在野の医師集団に課せられた任務でしかありえない。それを自覚できるのは当面民医連の医師集団のみである。

ありふれた日常診療にほとんどの時間を奪われつつも、「患者中心の医療」実現に向けたその改善に努力している民医連の医師集団に、さらにオルタナティブな国家戦略を考えろというのは無理な話かもしれない。

しかし、代役がいるわけではない。金を出してシンクタンクを作ってもろくなものが出来ないことはわかりきっている。主役は医師集団である。

稚拙なものでもいいからスタートすべきである。1946年に存在し民間憲法草案を作成した在野の憲法研究会を思い起こすべきである。

「日本のマーモット報告書」を作る試みはいま始められなければならない。それは単なる社会保障の財源論、制度改善案を超えたものである。

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