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2012年7月 3日 (火)

7月最初の月曜の夜

午後11時30分、1週間前に吐血で救急反有されてあ、噴出する動脈性出血をかろうじて内視鏡的に止血したあと入院していた胃潰瘍の患者さんが、大量のタール便排出とともに再びショック状態に陥ったと連絡がある。

あわてて、緊急内視鏡の準備をして、1時間後に始めた。

ジェット状のあふれるような出血。先週かけたクリップが1個脱落している。この間治癒傾向が働いていなかったところに、何かの偶然で血管をつまんでいたクリップが無くなっての再出血なのだ。

あわててクリップを打ち、高張食塩水の局所注射をする。

出血の勢いは弱まるが完全に止まらない。潰瘍の底がもろすぎるのだ。

大学病院の外科に頼むかという気持ちが動き始める。救急車を呼んで、どうやって運んでいく?

そのうち、いったん上昇していた血圧が再び下がり始め、患者さんの意識が遠くなり、呼びかけに応えなくなり、顔が蒼白になっていく。

医師一人、看護師一人、内視鏡技師一人の3人の前でこの人が死んでしまいそうだ。

自分の意識が遠くなりそうになる。

そのとき輸血が届く。

内視鏡をいったん抜いて、輸血を手で静脈に急速注入する。手が痛いがともかく急ぐ。

たった一人いる当直医にも応援を頼む。彼がもう一か所輸液ルートを確保してくれているうちに血圧が少し上がる。

もう一回内視鏡を挿入。何とか血液の流れは止まっている。もう数か所クリップと、高張食塩水の局所注射。治療行為による出血もない。よし。

患者さんの意識はもどり、局所注射が胃壁の奥深く届いたためか腹痛を訴えるようになる。それには強い鎮痛剤を使えばいいのが分かっている。

ああ、今晩はこれでよいだろう。

タクシーで2時半に自宅に着く。 

目の前で命を失いそうになった恐怖でまだ胸がバタバタとして寝付くのに1時間以上かかる。

ものすごい雨音と雷鳴で目が覚める。

どこかで水害の起こりそうな豪雨がいつの間にか始まっていたのだ。

こうして1週間が始まっていく・・・と思いながら、もう一回目をつむった。

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