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2012年5月23日 (水)

スペイン映画 Biutiful・・・現代に現れたイエスの話

バルセロナのスラム。

違法行為で稼ぐしかない極貧生活を送りながら、躾もきちんとして子供二人を育てていた40歳くらいの男。

前立腺癌で余命2ヶ月と診断されて死亡するまでの、絶望的な善意を尽くした日々を追った映画。

化学療法、血尿、紙オムツを当てた姿などがリアルに描かれる。

アフリカ人や中国人の不法移民の生活とも密接に関わっている。

全編暗く悲しいが、この男の臨終のシーンを立体的に描く映画的な工夫もいくつかあって、150分近い長い映画がほとんど飽きさせるところがない。

監督は黒澤明に私淑しているようで、「生きる」にそっくりなシーンも出てくる。

いよいよ死が迫ると、二人の子供に石文のような石をそれぞれ渡して「大切にしろ」と言い含めるところは胸を衝かれるが、「おくりびと」にも似たような場面はあった。

この男が現代のマルクスであるわけはないが、現代に現れたイエスであるという解釈は許されそうだ。

(堀田善衛の解説するゴヤの絵の中にも、処刑される人々を守ろうとして手を広げる大男の掌に釘の跡があり、明らかに彼がイエスとされているものがある。スペインではそのような物語を作る伝統があるのかもしれない)

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