東日本大震災被災地を見てレベッカ・ソルニットは何を語ったか・・・雑誌「atプラス12」太田出版2012年5月
2012年3月にレベッカ・ソルニットは東日本大震災被災地を2週間ほど訪れ、その印象を東京外語大で行われたシンポジウムで語ったようである。その記録が上記の雑誌に掲載されているので、早速読んでみた。
著書「災害ユートピア」亜紀書房2010年以上のことは語っていないようだ。
ただ「ユートピアや革命は未来にあるのでなく、幾通りもの仕方で私たちの周りにある」と彼女が述べているのは、少し心が動いた。
それは、僕がずっと以前、この数百年続く革命の時代の中にあって、革命は僕たちのまわりに見えない龍のように遍在して流れており、その微かな鱗の反射光を見つけた時、飛びかかって可視世界に引き出すしかない、といういささかアニメじみた思いを持ったことと似ている気がしたからである。
発言の最後に、たとえば「環境に配慮した再生可能エネルギーの分野で世界を導く存在となる」という目標とアイデンティティの再定義を堅固に構築しない限り、経済・物理のみならず精神的な回復はないだろうということが明確に述べられている。これは全く同感である。
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