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2012年4月 6日 (金)

高橋哲哉「犠牲のシステム 福島・沖縄」責任者の遁走を許さず、犠牲のシステムの延命を許すな

雑誌「」2012年4月号に、上記の本についての著者インタビューがあったので読み始めた。当初はよく知られていることばかりが書き連ねてあると思い面白く感じなかったが、次第に著者のユニークな主張が見えてきた。

誰かを犠牲にしなければ遂行できなかったものとして、15年戦争と原発建設の類似性が指摘される。大きな犠牲を生みながら破綻すると言う意味で、第一の敗戦1945・8・15についで、2011・3・11は第二の敗戦である。第一の敗戦で捨て石にされたのが沖縄であれば、第二の敗戦の捨石は福島である。

そのように他人の犠牲の上に自分の利益を追求することを当然とする「犠牲のシステム」が日本社会には出来上がっている。

弱い人々に積み重なる被害は国民全体にとって必要なものだったとする様々な理由付けがなされ、「犠牲者」に対する白々しい感謝の言葉が頻用されていく。

そのような手法で犠牲者を作りだしていく支配側の無責任体系と責任者の逃走をゆるさず、犠牲のシステムそのものの延命を阻止しなければならない。

いまがそのチャンスなのだ。

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