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2012年2月 9日 (木)

医療安全のキーワードも「社会的決定要因」と「連携=平等な関係」

宇部市医師会の病診連携推進懇談会の全体会議に出席。

隣り合う2市にある大半の病院の地域連携室のメンバーが一堂にそろう会議である。100人くらい参加している。

何度も書いているが、この会議の発想は、ある日、病院のエレベーターの中で僕の頭に浮かんだものだった。エレベーターのドアが開くと副院長のT君が立っていた。T君はつい最近まで大学助教授をしていて地域の医師に顔が広い。T君をエレベーターに乗せず、その発想を伝えると、すぐに医師会の責任者の説得に行ってくれた。

そのおかげでこの会がスタートしどんどん大きくなったのである。ただ、そんなことは誰も知らないので、僕は医師会の病院診療所連携委員会の平委員として端っこに座っているだけであるが。

しかし、会議が取り扱う内容は次第に専門化・行政化し、僕から見ると小手先の形式・規則作りばかりに傾いている気がいてならないので、以下のような発言はレジメを準備して伝えた。

その発言のあと、「③はぜひ実現してほしい」と言ってきた国立病院の看護師さんがいたので、あながち現実からかけ離れたものではなかったようだ。

①「私のカルテ」「お薬手帳」など、患者が携行する診療情報の充実を医師会として前進させること  各病院が患者退院時に「お薬手帳」を準備して退院時処方ほかをきちんと記入する必要性  地域連携コーディネーターを市医師会、あるいは県医師会で独自に養成して、マネージメント学会の医療福祉連携士養成任せにしない必要性

その発言の後考えていたのは、連携のことでなく、医療安全のことだった。

実は医療安全については、僕は少し熱意を失っている。担当者たちの話がここでも過度に専門化・技術至上主義的になっているためである。その意味を聞いてみると何だとがっかりするものばかりだが、一見難しそうで大げさな横文字のテクニカルタームが飛び交う会議に出るのが苦痛でもある。

僕が気付いたのは、そういう状態の医療安全問題の突破口は、やはり「医療安全を決定する社会的要因」の同定と、医療連携の中の安全の確保、および医療連携で作る医療安全だということである。

キーワードは「社会的決定要因」と「地域連携」だというと分かりやすい。この線で訴えると、心を動かしてくれる医師も出てくるかもしれない。

JR西日本の大事故だって、JRの運転手の置かれた労働環境に本当の原因があったわけで、安全を最終的に決定するのは、社会なのである。そしてそれを解決していく道筋は、労働者の連携の中にある。

「健康の社会的決定要因」の勉強をこの4年間続けていることは、こうして応用範囲を広げていくという効果もあるようである。

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