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2011年12月 5日 (月)

国立西洋美術館「プラド美術館 ゴヤ『光と影』」展+「ウイリアム・ブレイク」展

12月3日午後と4日午後に比較的短い会議が二つ、東京で組まれていて、どちらも欠席するわけにいかず出かけることにした。

3日の会議はそれなりに重要な結論を得たが16時30分に終わった。

いつものホテルに行くが、そのあとすることがない。夕御飯はホテル近くのうどん屋兼居酒屋に。金曜日だと客が多くて話もできないのに、土曜日のこの晩は客も少なく、「ジャズが流れるうどん屋」になっている。ジャズを聞きながら「冷やし南蛮汁うどん」を食べることにする。隣のテーブルでは家政婦の三田さんにそっくりな一人客が僕と同じ注文をしている。うどんは少し後にしますかという中国語なまりの店員さんにしたがって、ビールを飲みながら鶏のから揚げも食べていると、突然に治療中の前歯の仮歯が外れた。そのためゆっくりした気分はそこでおしまい。ややクサる。

深夜は山口の様子を心配しながら読書。「ちょうど3カ月めだね、子どもは元気にしているか」と92歳の伯母から電話があるが、耳が遠いので会話にならない。

4日は午前の予定が全くなかったので、国立西洋美術館でゴヤ展を見ることにした。ブレイク展は常設展の中で開かれているらしい。これも見ておきたいと思う。服を着ながら、行き慣れた美術館のこのネーミングも、若い人からみればもうずいぶん変なものになってしまっているとふと思う。「西洋」・・・か。

風の強い晴れた冬の日に、イチョウの葉が無数に散っている中を抜けて聖橋を渡って行くと、もう何も楽しんではいけないのだという気持ちが少しほどけてくる。

上野公園はいつものような日曜日風景。

「着衣のマハ」が今回の目玉だが、「ああこういうものか」と思っただけだった。

それよりも「戦争の惨禍」をはじめとする版画が圧倒的に迫ってくる。

ナポレオン軍によって蹂躙されたスペイン民衆の死に方は、日本軍による中国の、米軍によるベトナムのそれに等しい。スペインにはゴヤがいて、ベトナムには多数の戦場カメラマンがいて、その記憶はしっかり人類に刻み込まれた。それにしてもこういうとき女性はなんとむごたらしく扱われることだろう。この版画のある部屋では観客の表情も暗く沈みがちになっているのが観察される。

ゴヤは宮廷画家だったが、後年は階級間の支配ー被支配関係を極めて直接的に表現する作家となった。1746-1828という生きた年を考えるとフランス革命の影響を強く受けた世代だったのだろう。彼に進んだ世界観をもたらした国が野蛮な侵略国となったわけである。

いっぽう、ブレイクは大江健三郎がよく言及する詩人・版画家。生きた期間は1757-1827とほぼゴヤに重なる。旧約聖書ヨブ記を扱った版画が面白かったが、ゴヤとなんと遠く離れたところにいるのだろう、とその対照がある意味興味深かった。

それから銀座線で赤坂に行く。溜池山王という変な名前の駅で降り、借りている会議室があるはずのビルを探すと迷う。迷っているうちに会議メンバーが一点に全員集合。

みんなで迷うと怖くないことを実感する。大阪の府民・市民もこんな感じでいるのだろうか。

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コメント

「みんなで迷うと怖くない・・・大阪の府民・市民も・・・」うまいこと言うなあと思いました。集団遭難しないようにしなければいけないのですが。
宇部で育っておおさかに来て41年になります。わかりやすい脱出地図を作るのはむつかしそうですが「この道は間違ってるよ」と近くの人に話すことは出来ます。

投稿: 西村哲郎 | 2011年12月10日 (土) 22時31分

コメントありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: 野田浩夫 | 2011年12月11日 (日) 19時52分

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