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2011年11月15日 (火)

医療連携の向こうにあるのは「地域医療の自治・自律」・・・安心して暮らし続けられるまち作りの基礎として

市内にある10近くの病院それぞれに地域連携室ができたことを背景に、行政から呼びかけられるのでなく自主的にそれらの担当者が定期的に集まり、お互いに顔の見える「地域連携室同士のネットワーク」を作って数年が経過した。

そのネットワークがあたかもこの街全体に責任を持つ「医療総合案内所」として働くことで、病院の勤務医同士、あるいは病院勤務医と開業医がスムーズに連絡しあうことができて、「同じ街に生きて同じ医療という目的で一緒に働いているのだ」という連帯感をもてるようになり、結局は市民全体の便利が図られるという僕の思いは少しずつ前進している。

もちろん理想的な姿には程遠いが、地域連携室を通すと患者の紹介がきわめて容易で的確なものとなり、逆に事情に疎い大学の若い勤務医や、あえてこの仕組みを無視しようとする開業医ボスたちから地域連携室を介さないで患者を紹介されるとその唐突さと非効率に当惑するまでになった。

今日、その先を考えていると、「地域の医療の自治・自律」という言葉を思いついた。

まずは各病院・開業医がその利害を超えて、この地域の医療供給の最適のあり方をともに探る協力体制を作るということである。

多くは現場無視で、社会保障削減の意図から発動されている国や自治体の政策から独立して、医療現場に働くものが自分たちの力で、医療供給のシステムを下から作り上げていかなければ市民の望む医療は実現しないだろう。

これは従来からある医師会ではおそらく無理だろう。医師会は事実上行政の末端機構となっているからだ。それは回覧板をまわしたり、ゴミの分別のために見張り番を立てさせられる地域の「自治会」とほぼ同じだ。幹部の支配志向、名誉志向も伴いがちだ。

同時に、医療を受ける側の、医療を良くしよう、患者の権利を向上させようという運動が、パートナーとしてなければ、医療供給側の独りよがりに終わる。

行政や医師会などによる官製の打ち上げ花火的な「医師と市民の対話」でなく、もっと実質的で持続的な地域医療を改善するパートナーシップがなんとかして作れないものか。

重ねて言うことになるが、それはかならず医療供給側から言い出さねば始まらないだろうし、、供給側が、経営上の利害を超えて、つまり経営主体である法人の壁、病院・診療所の壁を超えてヴィジョンを共有することが出発点である。

それを「地域医療の自治・自律」という名前でよびたい。「民主的な地域医療形成」の発展形であり、そのことがすみ続けられるまちづくりの基礎だと信じる。

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