松田晋哉氏講演会・・・福島第一原発関係者に初めて会った
6月4日土曜日、山口県保険医協会 病院・有床診療所部会の企画で産業医大公衆衛生の松田晋哉教授の講演会を開いた。
テーマは在宅医療を中心にした今後の地域医療構想できわめて刺激的だったが、僕にとってそれにもまして強く印象に残ったのは講演自体ではなく、いつも僕の役目となる、講演前の簡単な夕食の場での雑談だった。
松田教授の教室は、福島第一原発の作業員2千数百人の健康管理を依頼され、教室員が交代で詰めているらしい。
実は、福島第一原発に直接関わっている人に会ったのはこれが初めてだ。
Jリーグのナショナルトレーニングセンター「Jビレッジ」が原発のごく近くにあり、ここが作業員の休養基地になっているとのことである。(そもそもこの「Jビレッジ」なる巨大なハコモノは、東電が原発立地地域に落とす金として作られたのである)
そんなことも初めて知った。
医師はまずJビレッジに向かい、ここで防護服に身を固め原発の「免震棟」に行く。
「診察するというよりも、そばにいることが重要であるようです」と松田先生は言った。
「吉田所長は立派な人で、陣頭指揮を死を覚悟して執っているのではないでしょうか」
「気になるのは作業員が住民から冷たい眼で見られていることですね。彼らは何も悪くないし、必死でやっているのに」
できることなら、僕もそのチームに加えてもらいたいと思ったことだった。
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