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2011年1月21日 (金)

変化なし・・・いや、「生活保護法」改定は大きな変化だろう

ブログを更新できない日が続いてしまった。同僚の医師がノロウイルス感染で入院したため業務が忙しくなったということもあるし、大学の講義や民医連の企画の諸準備がたてこんできて、気持ちに余裕がなくなってもいるのだ。

記憶のために無理してでも二、三のことを記録しておこう。

*所属する医療生協が毎月出している機関紙の新年号に随想を書いたが、「読みましたよ」と何人かの患者さんや職員に声をかけられた。以前詩を載せていた時は全くそういうことはなかったので、これは僕の詩がてんで駄目だったということの証拠に違いない。その話の中で大分の自衛隊訓練地・日出生台を貫いている広い道路があり、地元では「防衛道路」と呼んでいることを教えられた。一度見に行ってみようと思った。

*診療所で大腸内視鏡を買い換えることになり、僕の希望でPQ260というタイプの新しい機械を少し無理を言って取り寄せて試用させてもらった。とても細くて柔らかい上に、手元で押す力がきちんと先端に伝わる。患者さんも痛がらない。これを使うだけでずいぶん上手になった気がする。新しい考えや視点を知ることには全身が震えるような喜びがあっても、新しい機械に興奮する機会なんて最近はなかったのだが、このときだけはそういう感触が蘇った。たいていの医師はこの感覚を追求して一生を過ごすのだ。

*人事担当の役員が僕の部屋に遊びに来て、「今年のように冬が寒いとメンタルヘルスに問題を抱えている人の具合が悪くなるような気がして、いろいろ考えてしまいます」と言った。確かに西に向かう自転車が向かい風に押されて坂道を降りて行かない寒い日が続くと出勤するのがいやになる。そういう問題かどうかは別として、「僕も具合が悪かった」という話を返す。「めんどくさい業務をすべて投げ捨てて新しい診療所を作ることを夢想した」。東京の柳原病院、神戸のみどり病院などと並ぶような、小さくても社会への発信力が強烈な病院作りがしたかったのに遠く及ばない気がする。しかし、これは愚痴に過ぎないだろう。

そういえば神戸みどり病院の額田 勲先生はお元気なのだろうか、著書の岩波新書を送ってもらったきりだ、とふと思いだした。同病院のHPを見て、何も変化がないようだったのでちょっと安心する。

*1月21日しんぶん赤旗、山田太一と池辺晋一郎の対談が面白い。芸術とは他人を、他人の能力を、あるいは他人との関係を楽しむことと山田太一が語っているが、この言葉通りに僕も長く考えていた。「他人を楽しむ」というとあまりに生々しく思えることもあるので人前では表現しなかったのだが。人生の楽しみは他人のなかか、自然の中にしかない。食べることだって、どの段階かでは違っても結局は他人の用意してくれたもの、あるいは自然との出会いである。

・・・と、ここまで書いていたら、1月22日の朝日新聞一面に目が引き付けられた。生活保護費が失業者の急増のため増大を続けてついに3兆円を超えたので、厚生労働省はその歯止めとして生活保護法の改正を検討し始めたという。

同日のしんぶん赤旗は、ここをやや詳しく書いていて、試験就労中に収入があれば、これまでは収入分生活保護費支給額を減額していたものを、減額分を自治体が積み立てて正式採用時にまとめて渡すなどということらしい。これはいいことのように思える。尾藤弁護士が生活保護担当の官僚だったこともあるように、厚生労働省の出してくる案がすべて悪いと決め付けるのは間違いだろう。

しかし、本当に生活保護費が増えていることへの対策を立てようとするなら、失業を生む大企業の姿勢自体を規制する、また、生活保護費を充実させることができる大企業増税を図る以外根本的解決はないはずだが。

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コメント

東京23区(つまり1級地の1)で「障害者加算・2級」で「住宅扶助」で、「基準生活費」は月152,000円です。
最寄り駅は都営地下鉄です。
でも、「それを分かってて引越す」のは「えげつない」と「生活と健康を守る会」の人に言われたんです。
だって、いくら杉崎美香さんが大分市出身といっても「めざにゅー」4時台は「関東ローカル」なんです。
「4時まで徹夜せず、出来れば『早起き』で見てください」精神衛生上・重大な事だと思いますけど。

投稿: 豊後各駅停車 | 2011年4月29日 (金) 08時24分

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