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2010年10月 3日 (日)

国家の登場  憲法違反の日米合同訓練=日出生台演習を全力で阻止しなければならない

柄谷行人は、国家はまず他の国家との関係の上で存在すると言っている。日常生活では国家は社会や行政の同義語に近く、意識されることも少ないが、他の国家と向かい合ったとき、その真の存在が露呈する。それは史的唯物論が説く生産関係の土台の上に立つ上部構造ではなく、生産関係とも対等な土台としての強力さをもった存在としてである。

まさにそれを地で行くようなことが尖閣諸島問題では発生している。民主党、自民党という枠を超えて「国家」「国家主権」を叫ぶ声がけたたましい。とくに枝野が目立っている。

今朝の報道によると、11月のオバマ米大統領の来日直後から、米海軍と海上自衛隊を中心に、「尖閣奪還作戦」のため大規模な統合演習を実施することが明らかになった 、とのことである。

 中国軍が尖閣諸島を不法占拠したときどうするか。

「 第1段階では、あらゆる外交上の応酬を想定しながら、日米両軍で制空権、制海権を瞬時に確保後、尖閣諸島を包囲し中国軍の上陸部隊の補給路を断ち、兵糧攻めにする。

 第2段階は、圧倒的な航空戦力と海上戦力を背景に、日米両軍の援護射撃を受けながら、陸上自衛隊の空挺(くうてい)部隊が尖閣諸島に降下し、投降しない中国軍を殲滅(せんめつ)する。」

 これが憲法9条にどれだけ違反していることか考えると、黙視していることは許されない。

やはり、国家の問題は民主主義者の真贋を問う問題として依然存在している。尖閣諸島問題への対処法で、政治家も国民も二つに分けられるだろう。

さらに言えば、第一世界大戦において、国家の利益を民衆・階級の利益の上に置くかどうかで社会民主主義者とコミュニストは分裂したが、その違いは、世界経済のグローバル化の完成の後も残っているのである。

ところで演習は「大分・日出生台(ひじゅうだい)演習場を尖閣諸島に見立てて実施する」ということだが、私の町からは、日出生台は周防灘を隔てた対岸であり、晴れた日にはそれとわかる山である。

目に見えている山を、戦争や憲法停止の出発点にすることはできないので、私たちが何もしないでいるということはありえない。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

日出生台での演習は良いことだ、これを批判するものは
非国民としか言いようが無い。

投稿: | 2010年10月 5日 (火) 09時18分

コメントありがとうございました。

中国の大国主義が著しいので、ご意見のような反応もあるかとは思うのですが、領土である無人島の占領のような国際紛争はあくまで外交と非暴力的なデモンストレーション(たとえば海上デモ)で解決する役割が日本にはあると思うのです。

「突然、国土の有人地域が爆撃されるという事態もあるではないか」という意見もあるかと思いますが、それが絶対に起こらないようにするには、上記のような紛争を丁寧に解決していくしかないのではありませんか。


投稿: 野田浩夫 | 2010年10月 5日 (火) 11時26分

日出生演習場台の近くに住んでいる者ですが、日出生台は沖縄那覇市内の何十万人の住民に比べれば、おそらく日本国内の米軍演習場の中では、一番少ないのではないかと思います、300件くらいではないかと思いますが今近隣住民の皆が言っているのは、住民の所有している山林や農地を含み立退料を貰えればいつでも立ち退くと思っている住民が殆んどで、現在も演習場に接している所は立退料が出ているようで、うちは防音工事を防衛庁にしてもらいましたが、完璧ではなく今後の演習が不安です うちは山を合わせると50ヘクタールほどあり、今は農業林業で食べることは、体力的にもむずかしいし
何とかなりませんか、今中国人が日本の土地を買いあさっていると聞いておりますが誰か買ってくれる人いませんか。 その気ある人このサイトに連絡してください。

投稿: | 2010年10月12日 (火) 11時38分

初めてコメント致します。現在は東京に住んでいます。
湯布院町が合併して「由布市」になったので、出身の大分市とは隣町。複雑な感情を持っています。
大分在住中は集会に参加したり、「監視小屋」に招待されたこともあるので、「実戦」が来たのかと感じます。
しかし「尖閣諸島だけ」が戦域の戦争があり得るのかが疑問なのです。

投稿: 豊後各駅停車 | 2010年10月12日 (火) 22時49分

書き込みありがとうございました。

今回の演習計画が「中国軍の尖閣諸島占拠」という明確な設定を持っているとの新聞報道に驚いたものです。

もちろん演習の目的は米日の軍事同盟強化の一環で、「尖閣諸島占拠」の現実性は低く、日米合同演習の拡大の口実に利用されている側面が強いと思います。

しかし、中国は建国後ずっと朝鮮戦争、ソ連・インドとの国境紛争、ベトナム侵略と戦争を繰り返している国でもあり、「国内」でもチベットなどは軍事占領に近い状態です。「中国に侵略的要素はない」と簡単に言えないという弱点があります。他国の中枢に攻撃をしかけて全面戦争をする意図はないだろうというにすぎません。

私たちは、アメリカの軍事行動に規制を強制することを第一にしながら、同時に中国の大国主義的な軍事行動の手を縛る国際的な運動を作る必要に迫られています。そのときはベトナムが協力の相手としてもっとも可能性があると思います。

投稿: 野田浩夫 | 2010年10月13日 (水) 09時40分

中国は一方では互恵関係などとタイムラグをつくり
その間戦略的に着々と尖閣列島引いては沖縄地下資源を確保する為、一歩も引かない外交を展開するだろう
日本の馬鹿な外務省は子供みたいなものだ 

投稿: | 2010年10月25日 (月) 15時57分

「日米合同演習」は杞憂に終わったようで、ほっとしております。
しかしAPEC警備のため、都内の駅のコインロッカー使用中止ってどうなのよ?
他国のデモはマスコミで報道するのに、日本在住者がデモやったらいけないの?

投稿: 豊後各駅停車 | 2010年11月 3日 (水) 10時20分

北朝鮮の攻撃が絡み、事実上「日米韓3国合同軍事演習」になっています。
洋上なので抗議運動のしようがありません。
昨日の吉祥寺(東京都武蔵野市)の学習会でも発言したのですが、日本人の中に根強くある「北朝鮮解放戦争論」に、どう立ち向かえばいいのか悩んでいます。

投稿: 豊後各駅停車 | 2010年12月11日 (土) 12時43分

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