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2010年8月28日 (土)

小沢のこと

小沢が民主党代表選に出馬した理由は解釈しにくい。

菅が新自由主義に完全回帰して、米国大使や日本経済連から強い支持を与えられているのは周知のことである。

菅の小泉に対しての独自性といえば、若干のリベラリズム色、すなわち軍事大国化への要求が少し弱いこと、個人生活の自由に惹かれていることくらいしかない。言ってみれば、靖国神社に公式参拝しない、夫婦別姓に賛成する、外国人参政権を認める小泉が管である。

そこで、参議院選挙に負けても菅の続投が当然という世論作りがされていた。マスコミは完全にその道具だった。

しかし、そういうときに、小沢が菅と対決するという。どういう路線変更を求めているのだろう。

ここで必要な視点は、小沢が、菅の新自由主義路線を崩すつもりがあるのかどうかということである。

日米同盟の際限ない強化のストップ、普天間無条件返還、「生活重視」の方向での構造改革の見直しと財政出動の継続、それと同時に無駄な大型公共投資の廃止などが小沢路線から出てくるのだとすれば、国民の支持は小沢に集まり、勝機も出てくる。

実際には郵政民営化の見直し程度が関の山だとすると、消費税増税の必要性は必ず生じるので、結局消費税増税のための大連立の上で、菅と小沢のどちらが役に立つかを競うということにしかならない。

したがって、小沢に勝機はないし、客観的情勢とは無縁な要因で小沢が万が一勝ったとしても、私たちが望むような政策の転換の役には彼は立たないということだ。

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