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2009年3月 2日 (月)

なぜ医師数や公的医療費の対GDP比がOECD平均並でないといけないのか?

人口1000人あたりの医師数や医療費対GDP比をOECD平均並みにそれぞれ、現在の日本の1.5倍くらいにしないといけないと私たちは常々いっているわけだが、なぜOECD並というのか(本筋から離れて、ついでに言うと、医師数だとキューバ並に3倍にといわないのか)という疑問が湧いてきた。

というか、そういう質問を掲げた講演を聴いたのである。保健所勤務というその講師がどういう結論を出したか、例によって覚えていない。自分なりの回答を考えることにすぐに没入したからである。

よく考えてみても、これにはさしたる理屈はない。

出発点は、ともかくも医師数や、公的医療費が足りないという私たちの日々の実感があるだけである。

そこで統計を見て、同じレベルの経済発展をしていると考えられるOECD加入諸国の平均とはかけ離れているのが分る。となれば、とりあえず、このレベルを目指していこう、それで十分かどうかは、それが達成されたときまた考えようという姿勢は自然に導かれる。

誰でも思いつく実践的な目標設定である。

もう一つ意味があるのは、社会保障や医療に同じように金をかけないと、国際経済における競争上でアンフェアな位置に自分をおいてしまうことになるということがある。(また、労働力の自由な移動の上でも支障になるだろう。ただし、この点、労働力の自由な移動を促進することが労働する当の人々にとって利益があることなのかどうかは、時期や状態によって違うので単純ではない。)

いずれにしても、「現在必要な医師数は何人か」ということについては、あまりに関連する因子が多すぎて、机上で計算できるものではない。

しかし、それがいい加減すぎて、ついていけないという医師がいるのではあろう。ただ、そういう姿勢では臨床医はできないだろう、そういう場合保健所にでもいなさい、ということになる。

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