アマルティア・セン/後藤玲子「福祉と正義」東京大学出版会、2008を読み始める・・・難しい、読み続けられるかな?
マイケル・マーモットさんの「ステータス症候群」を読むと、彼の哲学的バックボーンは、アマルティア・センだということがよく分る。
それに加えて、いま、公衆衛生分野で、ロールズの「正義論」への関心が再び高まっているようでもある。ロールズは、センにとって民主主義を単なる投票による多数決原理に矮小化することに反対して、参加と討議という視点を導入した先行者であるし、正義論については批判の対象であり、きわめて関係の深い人物である。
こうしたことから、健康理論、健康政策を考える際、センを無視しては通れない、むしろ中心におくべきではないかという気が急にし始めて、上記の比較的新しい本を買った。
キューバから帰って、ようやく読書する気力も出てきたので読み始めたのだが、なんだかとても難しい。社会選択理論やパレート原理、リベラルパラドックス・・・いったい何のことといいたくなる。
当面、事典を引きつつ、理解できるところだけ読んでいこう。本の最後のほうに、ロールズが詳しく論じられているようなので、それを楽しみにしよう。
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